ギャル絶滅、日本の若者は真面目になった!?

ギャル文化象徴するファッション誌、経営難で休刊
少子化で若者が少数派に…なるべく目立たないよう努力
日本文化批評家「若者文化の終息」

 ある女性誌の休刊が日本でさまざまな波紋と分析を呼んでいる。1995年の創刊以来、日本の「ギャル文化」を象徴してきたファッション誌「egg」が経営難で今月7月号を最後に休刊すると発表されると、日本の文化批評家らは「日本の若者文化の終息を意味する」という見方を示した。今年に入って同様のギャル系雑誌「EDGE STYLE」「小悪魔ageha」も相次いで休刊している。

 「ギャル」は英語「girl」の俗語「gal」を日本語読みしたもの。日本のバブル経済がはじけた1990年代の後半にピークに達した「ギャルブーム」は、攻撃的な日本の若者文化の「最後の現象」とされている。ギャルブームは素顔が分からないほどの濃いメークや派手なヘアスタイル、特異な服装に象徴される。女子高生ギャルを意味する「コギャル」や女子中学生ギャルを意味する「マゴギャル」という新造語が流行し、年齢層は10代まで下がった。若者層がそうした文化の主導権を極端な形で握った世紀末的現象といえた。当時、日本で出現し世界に広まった「援助交際」という言葉も、大人世代の情欲と一部ギャルの脱線から始まった。

 「ファッションの流行サイクルは5年未満」という日本だが、ギャルスタイルはそれでも安定した人気を獲得、一つの大きな流行として定着した。ギャル文化は海を越えてアジア各地に広まり、韓国の人気歌手BoAも2001年の日本進出以降、ギャル風メークで仲間入りを果たした。

 だが、2000年代後半を境にギャルブームは下火となり、最近では東京からギャルが消えた。かつてギャルのたまり場だった渋谷・新宿・原宿でも、今となってはギャルを見つけるのも至難の業だ。

 こうした現象の原因について、専門家は「若者層の意識の変化」を挙げる。最近の日本の若者たちは他人を意識し、なるべく目立とうとしない傾向が強いというのだ。フリーライターの中沢明子氏はこれについて「日本の若者たちは真面目になった」と評した。特に2008年のリーマン・ショック以降は日本の労働環境が悪化して就職難が深刻となり、若者層は身を飾ることにも真面目になったという見方だ。また「ギャル文化のカリスマがいなくなったため」という声もある。かつては人気歌手の安室奈美恵さん(36)や浜崎あゆみさん(35)がギャル文化の全盛期をリードしたが、今はそうしたカリスマ性を持つ人物がギャル界にいないというのだ。

 ギャルブーム終息の原因を、日本の若者が少数派になったことに見いだす専門家もいる。静岡県立大学の奥薗秀樹准教授は「若年層の数が急激に減ったため消費力が落ち、文化主導権が大人世代に移ったため」と語った。

 1990年代のギャル文化の主役は、日本のベビーブーム世代である「団塊の世代」の子どもたち、すなわち「団塊ジュニア」世代で、数が多かった。数が多いため消費力が強く、その消費力を礎に文化を主導できた。しかし、少子高齢化で若者層が少数派になり、その上長期不況が重なって10-20代の消費力や文化主導権が弱まった。後に生まれた「草食系男子(草食動物のように従順な男性)」や「さとり世代(悟りを開いたかのようにファッション・趣味・恋愛などに興味を持たない世代)」はギャルとは全く傾向が違う。

 奥薗准教授はギャルブームの終息について「若者たちはかつて自ら街に出て自分自身をアピールしたが、最近はスマートフォンの普及で広まったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やブログを通じて自分をアピールしている。合理的で真面目な社会への変化と見ることもできるが、その一方で静的な日本社会において自信や個性が消えているという一面もある」と語った。

東京= 安俊勇(アン・ジュンヨン)特派員
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