サッカーW杯:予想外の大量失点に荒れる街頭応援

応援2倍、期待2倍、失望2倍…ゴミも2倍
「勝てると思っていたのに」アルジェリア戦、街頭応援でガックリ
前半3失点で帰る人も
缶ビール投げ「腹いせ」

 高校生のユン君(17)は「登校しなければならないので少し悩んだが、それでもきょうは勝つような気がするし、ベスト16入りもできそうなので、瑞草区良才洞からタクシーに乗って来た」と話した。タクシー運転手ユン・イルヒョンさん(50)は「一晩中、ソウルのあちこちからここまで応援客を運んだ」と言った。スーツ姿の会社員ハム・ヨンモさん(31)は遅刻を気にすることなく永東大路の片隅に座り、アルジェリア戦を見守りながら「前日午後6時に寝た。この試合を見終わったら簡単に何か食べてすぐ出勤できるのでいい」と笑った。

 ソウル市西大門区の延世大学前を通る延世路には、前日に学校祭が終わった同大の学生ら約1万2000人が集まった。新村を包む熱い応援に、外国人観光客たちも繰り出した。スウェーデンから来たヨハンさん(31)は「韓国人の応援の様子をこの目で見られてうれしい」、日本人のアキさん(24)は「韓国の街頭応援は本当に熱い」と語った。

 だが、最高潮に達していたこの盛り上がりは、韓国が前半26分と28分に相次いで失点すると急速に冷めてしまった。光化門広場ではレッドデビルズが応援を促したが、ほとんどの市民は沈黙したまま大画面を見つめていた。前半終盤にアルジェリアの3点目が入ると、「草サッカーでもしていろ」「オレがやった方がましだ」「あーあ、家に帰ろうかな」などのやじが飛んだ。そして、三々五々立ち上がり、その場を後にし始めた。

 永東大路でも勝負の行方が見えてきた午前4時30分ごろから地下鉄やタクシーに乗る人が続出した。キム・ジョンムンさん(24)は「勝てないと思ったら眠くなってきたので家に帰る」と言った。興奮した新村の若者たちは「○○○(選手名)はグラウンドの上を散歩しに来たの? シューズのフィット感を試しているの?」と特定の選手名を挙げて非難した。

 この日の光化門広場には韓国に留学・仕事で来ているアルジェリア人10人がいた。ハングルで「アルジェリア」と書かれたアルジェリアのユニホームを着て、同国代表がが得点するたびに抱き合って喜び、国歌を歌った。この10人は前半戦の時は大画面の近くにいたが、一部の韓国応援団が「アルジェリア人うせろ」とののしったため、少し人出が少ない李舜臣(イ・スンシン)像の方へ移動した。それでも、大手建設会社「GS建設」に勤めるアメルさん(28)は「自分の国が勝ってうれしい」と笑顔を見せた。

ナム・ジョンミ記者
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • サッカーW杯:予想外の大量失点に荒れる街頭応援

right

あわせて読みたい