靖国・遊就館に見る日本式「自己正当化」

代表的な軍事博物館、「遊就館」は歴史歪曲だらけ
神風特攻の戦闘機、寄せ書きの旭日旗など展示
「日本のおかげでアジア諸国独立」と主張

靖国・遊就館に見る日本式「自己正当化」

 日本を代表する軍事博物館は、東京・千代田区の靖国神社境内に併設されている「遊就館」だ。安倍晋三首相は「靖国神社は平和を祈る場所だ」と主張しているが、遊就館は侵略戦争を美化する内容に満ちあふれている。

 ここには第二次世界大戦時に「特攻」という名の自殺攻撃に動員された海軍戦闘機「ゼロ戦」や人間魚雷「回天」が展示されている。「靖国の神々」という展示コーナーには、同大戦時に死んだ特攻隊員たちの名前が書かれた色あせた旭日旗もある。この戦争では外国人だけでなく日本人も300万人以上が犠牲になったが、戦争の惨状や反省が込められた展示物は見当たらない。

 侵略戦争を正当化し、歴史を歪曲(わいきょく)する内容の展示物も多い。日露戦争を紹介するコーナーには「アジア全民族に大きな希望を与えた」という説明が付いている。別の展示物には「アジア諸国の独立が実現したのは、大東亜戦争を通じ日本軍が植民地権力を打倒したから」と書かれている。

 同館内の映像ホールでは、東京裁判で死刑になった東條英機ら戦犯たちは米国の物資封鎖により仕方なく戦争を始めた愛国者だという内容の映画が繰り返し上映されている。また、映画では、占領軍司令官だったマッカーサーはもちろん、米国側の検事や裁判官も「当時の戦犯裁判は間違ったもの」ということを認めたとも主張している。遊就館の入り口には東京裁判(極東国際軍事裁判)で無罪意見を出したインド人判事ラダ・ビノード・パールの記念碑もある。

東京= 車学峰(チャ・ハクポン)特派員
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