■質問：安倍首相は明らかに軍国主義の復活を目指しているが、マスコミはなぜこれを報じないのか（質問者：ヒョン・セハさん）
安倍晋三首相は慰安婦問題を否定しているだけでなく、憲法を恣意（しい）的に解釈してまで露骨に軍事力を伸ばしている。日本の国民は歴史的に、強い政治リーダーに無条件で従うという、他国の国民とは全く異なる性向を見せてきた。安倍首相が意図的に近隣諸国との領土紛争を起こし、これを口実に戦争を準備しているというのは…間違った見方だろうか？ そうではないと思う。
日本は第2次世界大戦の敗戦後、米国を最大限に利用しながら国力を高めてきた。米国の最大の失策は、日本の敗戦時に天皇をはじめとする戦犯たちに徹底的に責任を問うべきだったにもかかわらず、なぜか象徴的な人物にしか責任を問わなかったことだ。生き残った戦犯から教育を受けた子孫たちが、今になって軍国主義の復活を試みているのではないかと思う。
■回答：日本の軍国主義化は果たして可能でしょうか（回答者：車学峰〈チャ・ハクポン〉記者）
安倍首相が集団的自衛権の行使を宣言し、平和憲法の改正を進めていることは隣国から見ても不安な面があります。ですが、日本国民の60－70％は集団的自衛権の行使に反対しているのです。
安倍首相が、自らが進める経済政策「アベノミクス」の成功を追い風に国民から高い支持を得ているのは事実ですが、軍事的な役割の拡大などの右傾化政策に対しては、日本国民の多くが反対しています。
安倍首相の考えをそっくりそのまま政策に反映させるのは容易ではありません。この先、経済に陰りが見られれば支持率も下落し、次期首相の座をめぐる自民党内での駆け引きも激しくなるでしょう。