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御嶽山噴火:富士山噴火なら未曾有の大災害

3県で75万人が緊急避難

 長野県と岐阜県にまたがる御嶽山(標高3067メートル)が今月27日に突然噴火し、死傷者が発生したことを受け、御嶽山から282キロ離れた日本最高峰、富士山(標高3776メートル)に関心が集まっている。富士山は1707年に噴火し、実に2万人余りの死亡者を出した。2012年2月と昨年8月に富士山周辺で地震の回数が急増したことに加え、今度は御嶽山が噴火し、不安は急速に高まっている。富士山と御嶽山は日本で標高が1位、2位の火山だ。韓国気象庁・地震監視課のイ・ジミン研究官は「日本の火山のうち、富士山と御嶽山は太平洋プレートがユーラシアプレートの下に潜り込んで形成されており、地表面内部のマグマが地層を不安定に動かしているという共通点がある」と話している。

 富士山は、日本列島を構成する主要な四つの島のうち最も大きい本州の中央部に位置している。フランスと日本の地質学者らは先ごろ、2011年3月の東日本巨大地震の際に発生した地震波を分析した研究報告書を発表し「東日本巨大地震を引き起こした地震波が400キロ以上離れた富士山の地殻にまで圧力を加え、この一帯を不安定にして火山噴火のリスクを高めた」と明らかにした。282キロ離れた御嶽山の噴火が、富士山に十分に影響を与え得るというわけだ。

 富士山が噴火した場合、これまでの火山噴火とは比較できないほどの大災害になるという各種研究結果も、日本人の不安をかき立てている。ある日本メディアが先ごろ報道した富士山噴火時の避難計画によると、近隣の静岡、山梨、神奈川の3県で75万人が溶岩や火山灰から逃れるため、すぐに避難しなければならないという。

 富士山の半径100キロ以内に東京や横浜といった首都圏の大都市があることも、大きな不安要因だ。日本の科学者らは「富士山の噴火で噴出する火山灰が東京一帯に降り注ぎ、首都圏の土壌を荒廃させる可能性もある」と分析している。二酸化硫黄などの毒性物質を含む火山灰が首都圏一帯に2センチ以上積もり、耕作地は荒れ果て、東京一帯に住む1250万人に目や鼻、気管支の異常などの健康被害が生じ、死亡者が続出することが考えられるという。特に、富士山の東側には日本有数の工業地帯があり、そのうち一部が東京だ。

鄭智燮(チョン・ジソプ)記者
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