日本人専門家「韓国の大手企業は安易に中国進出」

新チャイナ・ショック
日本人専門家「中国企業が韓国に追いつくペース上がっている」

 「韓国企業は基本的に技術力が弱い。それなのに、中国への生産拠点切り替えが早すぎた。2000年以降、技術を重視する日本経済とは次第に距離を置き、技術より安価な大量生産を重視した」

 日本サムスンで7年間顧問を務めたエムアイ総研の石田賢代表は、韓国製造業の危機の原因をそう診断した。中国に生産拠点を大挙して移してたやすく技術を教えたが、結局はそのブーメランが返ってきているというわけだ。石田代表は「韓国の大手企業は韓国内部の雇用問題を無視し、中国へあまりにも簡単に、あまりにも多く行ってしまった。大手企業の中国進出は、雇用を含めた韓国経済のパワーやスタミナをかえって落としてしまった」と耳の痛い指摘をした。そして「韓国の大手企業が最先端ディスプレーから半導体生産ラインまで中国に移し、中国への技術流出を加速化している。今後、中国企業の『キャッチアップ(追随)』速度はさらに速まるだろう」と指摘した。

 日本を代表する民間研究所、日本総合研究所の向山英彦上席主任研究員も「中国の台頭は日本よりも韓国にとって脅威だ。韓国企業が生き残るには、中国が作れない付加価値の高い製品を作らなければならないが、現在はそうした様子が見られない」と述べた。

 その上で、向山研究員は「日本企業はかなり以前から中国の台頭に備えてきた」と指摘した。例えば、自動車ブランド「スバル」を製造する富士重工業は世界におけるシェアが1%余りだが、水平対向エンジンや自動衝突防止システムなど独自の技術で高い収益性を維持している。向山研究員は「もともと戦闘機を作っていた富士重工業は技術蓄積がうまくできている会社だ。韓国企業は比較的こうした技術蓄積に弱く、新たな付加価値のある製品を作って危機を脱するのは容易でない」としている。

東京= 成好哲(ソン・ホチョル)記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい