聖水大橋崩落事故から20年、今も絶えない崩落・転落事故

ソウルでは道路の穴による交通事故が1日1件の割合で発生
各種の転落事故は1年に1万件以上、「急がれる身近な安全点検」
足元の安全は!?…「一歩外に出れば不安」
ここ10年間でソウルだけで道路の穴が50万カ所も発生
全国で発生したエレベーターの事故も20年前の約6倍に
法規制だけでは足りず…地域に根差した対策作りで市民の安全意識の向上に

 昨年7月、盆唐線の野塔駅ではエスカレーターが逆走する事故が発生し、39人がけがをした。事故の8日前に業者が点検し、「異常なし」との判定を受けていたが、偽物部品を使用したことが発覚、点検体系の落とし穴が表沙汰となった。今年8月にも、ソウル市の鍾路3街駅でエスカレーターが急に逆走して市民10人がけがをした。安全行政部が今年6月から1カ月間にわたって高層ビルの昇降機(エレベーターとエスカレーター)8379台を点検した結果、改善が必要な昇降機が319台に上った。全国の昇降機は20年前の約3万9000台から現在では約49万6000台と10倍以上に増えた。事故件数も1994年の19件からここ5年間の年平均は112件と6倍近くに増えた。

 江南大学都市工学科のキム・グンヨン教授は「多目的利用施設が増えたことで、都市構造が複雑になり、人口と交通量が増えた分、政府は市民に対して正確な安全情報を伝えるべき。多くの生命を預かっている各種の乗務員やエンジニアのような職業群に対する教育は、さらに徹底されるべきだ」と説明した。

 嘉泉大学建築工学科のパク・ヒョンジュ教授は「日常の安全に備えた細かい安全管理までも国家が法で規制するのは困難なため、地方自治体が各地域の特色に合わせて条例や指針をまとめ、日常の安全を徹底的に管理しなければならない」と話した。延世大学社会環境システム工学部のチョ・ウォンチョル名誉教授は、市民一人一人の自覚を強調した。チョ名誉教授は「市民一人一人が常に自分の行動が危なくないか確認する習慣を身に付け、自らを守らなければならない」と話した。

イ・ジウン記者
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