メルケル首相「日本は慰安婦問題をきちんと解決すべき」

訪日中、連日異例の言及
「韓日両国は価値観を共有しており、和解するのは大切」
日本政府「ドイツとの単純比較は困る」

 共同通信など日本メディアが報じたところによると、日本を訪問しているドイツのアンゲラ・メルケル首相は10日、民主党の岡田克也代表と会談し「旧日本軍の慰安婦問題をきちんと解決するのが望ましい」と述べたという。

 メルケル首相はこの日、東京都内のホテルで岡田氏と40分間会談した。岡田氏は会談終了後、千代田区の民主党本部で日本メディアの記者たちの取材に応じ、会談の内容について「メルケル首相は(ナチスだけでなく)旧東ドイツの過去の問題をどのように解決したかについて力説し『常に過去と向き合うべきだ』とおっしゃった」と話した。

 岡田氏によると、メルケル首相は会談に際し「日本と韓国は価値観を共有しているため、和解するのは大切なことだ」と述べたという。これに対し岡田氏が「苦痛を与えた側は早く忘れようとし、苦痛を受けた側はそう簡単に忘れない。その点を土台とし、和解に向けて対応していくべきだ」と答えたところ、メルケル首相もうなづいたとのことだ。

 現職のドイツの首相が日本に対し反省を促すのは戦後初めてのことだ。専門家たちは「贖罪(しょくざい)と和解の模範を示してきたドイツのリーダーが、歴史問題を解決する手段として、慰安婦問題を具体的に示したことに意味がある」と指摘した。

 これに対し日本政府は戸惑いと不快感が混じった反応を示した。岸田文雄外相はこの日「日本とドイツは、戦争中にどんなことがあったのか、どのような状況下で戦後処理に臨んできたのか、隣国がどのような国なのかといった状況が異なっているため、単純な比較は適切ではない」と述べた。菅義偉官房長官も「中国と日本は首脳会談を行い、地方自治体や経済界の交流も見られる。韓国も問題があれば両国首脳が会っている。日本は常に門戸を開いて対応している」と語った。これらの発言は、歴史問題を理由に首脳会談に応じないのは韓国の方だという指摘だと考えられる。

東京=金秀恵(キム・スヘ)特派員
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