ロッテグループ長男・辛東主氏、相次ぎ要職辞任

 ロッテグループの辛格浩(シン・ギョクホ)総括会長=日本名・重光武雄=の長男、辛東主(シン・ドンジュ)元日本ロッテホールディングス副会長=同・重光宏之=が今月末でロッテ建設の理事(取締役)を辞任することが決まった。今年初めに日本ロッテの全てのポストを退いた辛東主氏は、韓国でも系列会社でも役職を次々と失っている。これに対し、次男の辛東彬(シン・ドンビン)グループ会長は影響力を拡大している。

 ロッテ建設は23日に開いた定時株主総会で、今月末で理事の任期が切れる辛東主氏を再任しないことを決めた。ロッテ建設で辛東主氏は個人株主として、辛東彬会長(0.59%)に次ぐ株式(0.37%)を保有している。辛東主氏は今後、ロッテ建設で顧問職に退く。長女の辛英子(シン・ヨンジャ)ロッテ福祉奨学財団理事長はロッテ建設の理事に再任された。

 昨年末にロッテ商事の理事を辞任した辛東主氏は、現在ロッテリア、ロッテアルミニウム、ホテルロッテ、釜山ロッテホテルの理事ポストを残すのみとなっている。ロッテグループ周辺では、辛東主氏が理事を務める他の系列会社でも任期が延長されないとの見方が有力だ。財界関係者は「辛東主氏は任期が満了する系列会社の理事を退くことで、事実上ロッテグループの経営から手を引きつつある。今後は韓国だけでなく、日本ロッテも辛東彬会長体制下で再編される可能性が高い」と指摘した。 

 一方、辛東彬氏は最近、韓国ロッテの支配構造の頂点に当たるホテルロッテ、釜山ロッテホテルの理事に新任され、韓国のロッテ系列企業10社で理事ポストを占めた。ホテルロッテと釜山ロッテホテルは最近まで、辛格浩、辛東主、辛英子の3氏が理事を務めていたが、今回新たに辛東彬氏が理事に名を連ねた。

 財界関係者は「系列会社の理事交代により、辛東彬会長によるグループ掌握が確実になりつつある」と分析した。

チョン・ソンジン記者
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  • ▲辛東彬(シン・ドンビン)グループ会長

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