11回目迎えた汝矣島花祭り、市民意識は低いまま

無許可出店の露店から食べ物の臭いが立ち込める
プロパンガスボンベのそばで調理するため危険性も
自撮り棒で写真撮影中に他人とぶつかるトラブルも続出

11回目迎えた汝矣島花祭り、市民意識は低いまま

 ソウル・汝矣島で「春の花祭り」が行われていた今月12日。汝矣島一帯の桜並木では、花の香りではなく食べ物の臭いが立ち込めていた。桜並木の入り口に陣取る露天商が販売しているポンテギ(カイコのさなぎの蒸し煮)や焼き鳥、おでんなどの食べ物のにおいだった。花見に来た市民たちはあちこちで鼻をつまみ、顔をしかめた。桜の花が満開となっている汝矣島のKBS本館前の交差点の歩道では、十数店の露店が並び、間食を買い求める人たちと、通り掛かった人たちが入り乱れていた。その人波の中、母親とはぐれた幼児が「ママ、どこにいるの」と泣き叫んでいた。

 500万人の人出が予想される「汝矣島春の花祭り」が今月10日に開幕した。だが、華やかな桜並木の片側には露店が無分別に並び、花見に訪れた市民たちの不満の種となっていた。

 汝矣島の桜並木一帯には、1日平均約500店の露店が並び、花見に訪れた市民たちの通行を妨害するとともに、さまざまな食べ物のにおいで花見のムードを台無しにしている。

 露天商たちが、人々でごった返している中にプロパンガスのボンベを置き、調理に使っていることもまた、市民の不満の種だ。実際、12日に花祭り会場の入り口で許可を得ず営業していた露店は、コンロの横にプロパンガスボンベを置いて調理しており、その様子はパッと見ただけでも危なっかしいものだった。取り締まりに乗り出した永登浦区役所建設管理課のアン・ヒョンボクさん(35)が、ジャガイモのフライを販売している露店に近付いた。「大量の油を使って調理しているのに、プロパンガスボンベとコンロの距離があまりにも近すぎる」と言って、アンさんがガスボンベを撤去しようとしたところ、列に並んでいた人が「注文して待っているのが見えないのか」と気色ばんだ。

 露店から出るごみも問題だ。露天商の大部分は道端で食べ物を売っているため、客が食べた後の残飯や割り箸、焼き鳥の串、空き缶などのごみが桜の木の下に捨てられ、山のようになっていた。そこにごみを捨てようとして、区役所の取り締まり班に止められた男性は「ここはごみを捨てるところではないのか」と聞き返した。桜並木のあちこちに掲げられた「あなたのいるその場所には、春の花のにおいだけ残しましょう」という立て看板も無意味になっている。環境美化員の男性(53)は「桜並木沿いに捨てられるごみがあまりにも多く、30分の間に、100リットル入るごみ袋四つがいっぱいになるほどだ」と話した。

チュ・ヒョンシク記者
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