北朝鮮が亡命した黄長ヨプ氏の暗殺を計画 詳細明らかに

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が覚せい剤の製造・販売でつながりのあった韓国人を使い、2009~2010年に黄長ヨプ(ファン・ジャンヨプ)元朝鮮労働党書記を暗殺しようとしていたことが17日、韓国検察の捜査で明らかになった。

 北朝鮮は当時、数回にわたり北朝鮮脱出住民(脱北者)を装った工作員を韓国に派遣するなど、黄氏殺害を企てていた。黄氏を殺害するためさまざまな方法の計画を立てていたことがうかがえる。

 ソウル中央地検によると、60代の韓国人の男は2009年9月に中国・北京で北朝鮮の工作員から黄氏殺害の指令を受けた。

 工作員とは1997年に北朝鮮が関与する覚せい剤の製造・販売などのため知り合った。工作員は「黄氏は韓国人でもないから処断してもかまわないのではないか。暗殺に成功すれば、大金を手にできる」と説得した。韓国人の男は覚せい剤の製造で思ったほど収益が出なかったため、工作員が提示した「金の誘惑」に負け、暗殺計画に加担したという。

 男は指令を受けてから北京で数回にわたり、工作員と接触し、実行計画を立てた。北朝鮮に忠誠を誓う文書も提出。黄氏が定期的に出演する北朝鮮向けインターネットラジオ「自由北韓放送」の所在地や黄氏の自宅を撮影し工作員に渡したほか、暗殺を実行できる国内外の犯罪組織との接触も図った。

 しかし、2010年10月に黄氏が急死し、暗殺計画は立ち消えになった。男が北朝鮮側から受け取った工作資金は5000万ウォン(約550万円)余りだった。

 2009~2010年には脱北者を装った3人の北朝鮮工作員が韓国入りし、黄氏を殺害しようとしたが、捜査機関に摘発されている。

 当時は黄氏が北朝鮮の体制を厳しく批判し、外部活動も多い時期だった。一部からは金正日(キム・ジョンイル)総書記が金正恩(キム・ジョンウン)氏を後継者にするため、リスク要因を取り除こうと黄氏暗殺を企てたとする見方も出ている。

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