「北の砲撃は韓国の自作自演」 ネット上に陰謀論が拡散

国防部かたり召集を指示するケースも

 北朝鮮による韓国側の施設に対する砲撃が行われて以降、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などのインターネット上でさまざまな流言飛語や陰謀論が広がり、警察が捜査に乗り出した。

 北朝鮮による砲撃の事実が伝わった今月20日午後6時30分ごろ、フェイスブックなどのSNSには「大韓民国国防部(省に相当)が、戦争ぼっ発の恐れが生じた場合に全土の満21-33歳の男性を招集する旨を案内。宣戦布告が確認されたら、基本的な生活必需品を持ち、国防部ウェブサイトで招集場所などを確認し集まるように」というメッセージが掲載された。警察が調べたところ、これは23歳の男が国防部をかたって作成した虚偽のメッセージだったことが分かった。警察庁サイバー安全局はこの日午後11時ごろ、男を緊急逮捕し、公務執行妨害容疑で取り調べを行っている。男は「予備役が召集される」という内容のメッセージを作成し、自分の携帯電話に転送して、これを第三者から受け取ったメッセージであるかのように装い、流布した疑いが持たれている。警察の調べに対し男は「いたずら半分で、人々に不安感を与えようとした」と供述しているという。

 軍当局の発表は信じられないとして、陰謀論に言及した文章も、インターネット上などで拡散した。あるネットユーザーは21日午前、あるポータルサイトの掲示板に「住民たちも砲弾が落下したことを知らないのに、レーダーが捉えた信号だけを見て、砲撃と断定したのにはあきれる。北朝鮮は(砲撃の事実を)否認しているのに、質の悪い韓国よりも、理性的に北朝鮮の方が信頼できる」と書き込んだ。

 一方、5年前に海兵隊を除隊したというネットユーザーは、あるネット掲示板に「漣川地域についてはよく知っているが、軍部隊が密集しているため、砲弾が落下したことを知らないはずがない。反撃するまでに1時間もかかったが、それまでの間にストーリーをでっち上げた可能性が濃厚だ」とつづった。また、一部のネットユーザーは「米国が背後で指示を出し、(与党)セヌリ党が(北朝鮮軍の挑発を)でっち上げた」などという荒唐無稽な文章を書き込んだ。

キム・チュンリョン記者 , イ・ミンソク記者
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