韓日 歴史問題のトンネル抜け出せず=安倍政権発足3年

【東京聯合ニュース】第2次安倍政権が発足してから3年がたとうとするが、韓日関係は歴史問題というトンネルをいまだ抜け出せずにいる。

 2012年8月、当時の李明博(イ・ミョンバク)韓国大統領による独島訪問、天皇に謝罪を求める発言などの影響で、同年12月に安倍政権が発足する前から両国関係には暗雲が垂れこめていた。だが、安倍首相と政権の歴史認識が関係悪化を助長した点も否定できない。2013年4月の安倍首相の「侵略の定義は定まっていない」「安倍内閣は(植民地支配と侵略を反省する戦後50年の)村山談話をそのまま継承しているわけではない」などの国会での発言は韓国の国民感情を刺激した。

 就任満1年の2013年12月26日に安倍首相が靖国神社を参拝すると、関係はさらに悪化。昨年は慰安婦問題で旧日本軍の関与を認めた河野談話を日本政府が検証したこともあつれきとなった。

 2013年2月に就任した朴槿恵(パク・クネ)大統領が旧日本軍慰安婦問題の進展を首脳会談の事実上の前提条件として掲げるのに対し、安倍首相は無条件の会談開催を主張してきた。2013年に続き2014年も首脳会談は行われなかった。

 関係悪化は当局間だけではない。韓国人の対日感情が悪化する一方、日本でも「嫌韓」が急速に広がった。  

 日本では、韓国が中国に接近、傾斜しているという見方も強まった。さらに韓国の裁判所による盗難仏像返還や第2次世界大戦中の徴用賠償に関する判決、韓国検察の産経新聞前ソウル支局長起訴などが、韓国への反発につながった。

 韓国のシンクタンク、東アジア研究院(EAI)と日本の民間非営利団体「言論NPO」が今年4~5月に共同で世論調査を実施したところ、韓国の回答者の72.5%、日本の回答者の52.4%がそれぞれ、相手国の印象が「良くない」と答えた。

 国民感情の悪化が響き、日本の韓流ブームは2011年ごろをピークに急速に冷めた。韓国を訪れる日本人観光客が急減し、日本で嫌韓デモが頻発するようになった。

 それでも両国の国交正常化50周年を迎えた今年、関係悪化の流れに多少なりとも歯止めがかかったように見える。強制徴用があった日本の産業施設が国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産に登録され、安倍首相が戦後70年談話を発表するなど、敏感な問題が続いたものの、両国はこうした状況をコントロールし、11月2日にソウルで朴大統領と安倍首相の初の首脳会談が実現した。両国政府の対日、対韓外交の基調に大きな変化はないが、両国関係をこのまま放置してはならないという危機意識が働いた。

 ただ、両国関係がこの先急速に改善するとの見方は多くない。両国ともそれぞれ対米、対中外交ほどには重きを置いておらず、長期政権の見通しもある安倍政権において歴史認識問題はいつでも火種になり得るためだ。

 そうした中で重ねられている慰安婦をめぐる協議は、トンネルの向こうのかすかな光といえる。互いが満足できる合意を導き出すのは容易でなく、合意に至った場合も問題が再燃しないと言い切ることはできない。しかし、もし妥結するならば、悪材料でしかなかった歴史問題で両国が折り合いをつけたという象徴的な意味合いが小さくないとされる。

 一方、韓国は4月に国会議員総選挙、日本は夏に参議院選挙という重要な選挙を控えており、慰安婦問題解決の絶好の時期を逃す可能性もある。その場合は問題が長期化するだけでなく、両国関係悪化の流れが定着しかねないという恐れがある。韓日関係筋は、選挙が近づくほど両国が問題解決に向け創意性と柔軟性を発揮する余地は狭まるとしながら、「慰安婦問題をはじめとする韓日関係全般にとって来年1~2月が大変重要な時期になる」との見方を示した。

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