【社説】日本をはるかに上回る韓国の偽証、より厳しい姿勢を

韓明淑裁判を混乱させた偽証に厳しい判決

 韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相に違法な政治資金を提供したと検察で証言しておきながら、これを法廷で否定し偽証の罪で起訴された建設会社元社長のハン・マンホ容疑者に対し、ソウル中央地裁は19日、懲役3年の実刑判決を下した。これまで偽証の罪は執行猶予付きの判決が下されるのが一般的だったが、今回に関しては異例の厳しい判決だった。裁判長は判決理由の中で「国全体を事実関係の消耗的な争いに巻き込んだ容疑者の罪は重く、厳しい処罰が必要だ」と指摘した。

 ハン容疑者は当初、検察での事情聴取の際、韓元首相に米ドルを含む9億ウォン(現在のレートで約8300億円、以下同じ)相当の現金を渡したと証言し、現金授受の具体的な方法まで詳しく説明していた。ところが2010年12月に行われた韓元首相の1審裁判に証人として出廷した時には「(検察で説明した内容は)全て作り話だ」と述べ証言を覆した。自らが提供した1億ウォン(約930万円)の小切手が、韓元首相の妹がマンションを借りる際の保証金として使用された証拠があるにもかかわらず、ハン容疑者は裁判で堂々とウソをつき通したのだ。そのため韓元首相の判決は1審で無罪、2審で有罪と大きく変わり、昨年8月になって大法院(最高裁に相当)により懲役2年の判決が確定した。ハン氏の偽証で大法院の確定判決が出るまで5年もの時間がかかったのだ。

 韓国国内で偽証の罪に問われた容疑者の数は昨年だけで1688人に上る。そのほとんどが刑事事件だが、「うその対抗試合」などと揶揄される民事での偽証も合わせると、その数ははるかに増えてしまう。偽証で起訴される容疑者の数が年間10人前後の日本とは到底比べものにならない。

 偽証が大手を振ってまかり通る背景には、縁故主義や温情主義といった文化的背景の影響ももちろんあるが、それ以上に「どうせ摘発されても処罰は軽い」という認識が定着していることも大きい。偽証罪については「5年以下の懲役あるいは1000万ウォン(約93万円)以下の罰金」と法律で定められているが、実際の判決ではおよそ80%が執行猶予付きとなっているため、偽証に対する罪の意識が最初から非常に軽くなっているのだ。

 偽証は司法判断に大きな混乱をもたらす重大な犯罪行為だ。偽証によって犯罪者が処罰から逃れることもあるし、また無実の人がえん罪で罰せられる事態も招きかねない。米国では偽証は重罪と見なされている。ビル・クリントン元大統領が不倫で弾劾の危機に追い込まれたのも偽証が原因だった。日本でも偽証の罪が認められれば、罰金刑ではなく3カ月以上10年以下の懲役という厳しい処罰が下される。韓国でも偽証に対してはより厳しい姿勢で臨むことが必要だ。

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