首つり自殺した韓国レスリング監督にいったい何が?

 24日、江原道平昌郡のモーテルで首をつり死亡しているのが発見されたレスリング韓国代表候補チームのK監督(50)は以前からよく周囲の人々に「悔しい。ぬれぎぬを着せられた」と言っていたという。

 K監督は大韓レスリング協会の公金を横領した疑いで警察に数回出頭を求められ、事情聴取されていた。最近は試合会場場でも頭を抱えて同協会職員や別のチームの監督たちに「精神的につらい」と吐露していたという。平昌警察署は25日、K監督彼の所持品の中から自身の悔しい思いについてつづったA4用紙1枚半分の文書を発見したと発表した。K監督の死は、ソウル・恩平警察署が現在捜査している約32億ウォン(約2億9000万円)が絡む大韓レスリング協会の横領疑惑と関係があると言われている。

 恩平警察署は2010年から昨年まで同協会から30億ウォン台について正常でない会計処理がなされ、同協会の元役員や現職役員が多数関与していることをキャッチした。警察は今年6月に同協会事務所を家宅捜索し、捜査をさらに進めていた中でK監督を立件した。

 捜査の中で、K監督は同協会の予算約3000万ウォン(約270万円)でレスリング用マットを購入した翌月、同じ内容でマットを再び購入していたことが明らかになった。1回購入したマットを2回請求し、差額を横領したということだ。警察によると、K監督は「ほかの協会幹部がやったことだ」と主張したという。同協会関係者も本紙の電話取材に「K監督は『私も知らない間に決済されていた』と悔しさを訴えた。このようにマット代を過剰請求して横領するのは、以前から協会にはびこっていた不正方法だ」と言った。警察は「マット関連疑惑は別の幹部がやったことだと明らかになったが、K監督は別の横領疑惑については認めている」と述べた。

 大韓レスリング協会は今年5月に独自監査した結果、約32億ウォン(約2億9000万円)が正常でない方法で処理されていたことが明らかになった。割り当てられた大会予算を使わず、別会計で証憑書類がない会計処理、決算書漏れ、繰越資金が数億ウォン単位で行ったり来たりしていた。警察はこうした事実を踏まえて捜査を進めている。

イム・ギョンオプ記者
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