サッカー:ソウルW杯スタジアム、中国人サポーター1万人がやりたい放題

「韓国蹴散らせ」…リードされるとタバコ吸い出す始末

 しかし、韓国のゴールが相次いで決まると、中国側スタンドはあっという間に静かになった。韓国が3-0とリードすると、中国人サポーターのうち数人がタバコをくわえ、深いため息をついて煙を吹き出した。もちろんソウルW杯スタジアムは禁煙だ。ある中国人サポーターは「こんな試合を見るためにここまで来たのか」と頭を抱え、いすに座り込んだ。

 中国人サポーターたちは大変な苦労して韓国までやって来ていた。中国を出国する条件が厳しいため、1カ月前からビザを申請し、チケットを買うのも旅行代理店に普通より高い金を払ったという。チケットを売る条件として2泊3日のツアーを契約させられたケースも多かった。今回の試合のチケットはファーストクラスが7万ウォン(約6000円)、エコノミー席は場所によって3万-5万ウォン(約2800-4600円)前後だったが、中国からの遠征団はほとんどが手数料を含めて1.5倍近いお金を支払っていた。宿泊施設や食事の費用を合わせると、1試合見るために中国遠征隊が払った金額は、1人平均80万ウォン(約7万4000円)前後だとのことだ。熱心なサポーターは五星紅旗を翻し「まだ終わってはいない」と大声で叫んだ。中国が終盤に攻勢をかけると、サポーターたちはますます熱狂した。

 点差が3-2と縮まると、おなかにサッカーボールを描いたあるサポーターは、顔をかきむしりながら「どうかあと1ゴール(決めてくれ)」と繰り返し叫んだ。試合終了後、中国人サポーターに感想を聞いたところ、「負けはしたが、これだけやったならあきらめずによく頑張ったと言える。次の中国のホームゲームの時、韓国は痛い目に遭って帰ることになるだろう」と答えた。

イ・ボルチャン記者
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