【記者手帳】サムスン新型スマホの交換低調、安全意識が低い韓国人

 発火事故が起きたサムスン電子の最新大画面スマートフォン(スマホ)「ギャラクシーノート7」の交換が韓国で19日から実施されているが、交換はなかなか進んでいない。通信業界は、サムスン電子が交換用として21日までに供給した約20万台のノート7のうち、交換されたのは4万-5万台ほどと推計している。通信各社は混雑に備えて非常勤務体制をとっているが、販売店を訪れる人が少なく拍子抜けしている。業界関係者は「このままでは、通信会社の交換サービスが終わる今月末までに計約40万台のうち半分も交換が終わらないのでは」と話している。

 ノート7をめぐっては、バッテリーの不具合を受け、韓国だけでなく米国、日本などの航空当局も旅客機内で電源を入れないよう勧告している。サムスン電子もユーザーに対し、すぐに電源を切って使用を中断するよう呼び掛けている。常に手元にあるスマホのバッテリーが爆発すればやけどなどの被害が予想されるため、決して軽く考えるべきことではない。

 にもかかわらず、韓国でのノート7の交換は予想外に低調で、サムスン電子と通信大手3社は困り果てている。通信業界の関係者は「メディアがこれまで連日のように報道し、サムスン電子が案内広告まで出したにもかかわらず、ユーザーたちは状況を深刻に捉えていないようだ」と苦々しい表情で語った。

 実際、一部のユーザーの間では「来年3月までノート7を交換してくれるようなので、そのときに換える方が得になる」という話が公然と飛び交っている。「もう少し待ってから交換すれば、もっと多くの補償を得られるはず」という意見もある。

 韓国消費者の安全への意識の乏しさは、外国人には理解し難いレベルだ。今月2日にサムスン電子が自主回収を発表した後、サービスセンターでバッテリーの検査を受けたユーザーも全体の1割未満にとどまり、12日から18日まで行われた他機種の貸し出しの利用率も非常に低かった。シンガポールでは交換が始まってからわずか1日でユーザーの約半分が交換を終えたのとは対照的だ。2014年の韓国旅客船「セウォル号」沈没事故のような大惨事は常に小さなことから始まったという事実を、韓国人はすでに忘れてしまったようだ。

キム・ガンハン産業2部記者
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