改名して他人の土地売却図る、韓国で詐欺団逮捕

 ソウル江南警察署は22日、土地所有者を装い安値で土地を売却するとだまし、複数の被害者から契約金を詐取したとして、特定経済犯罪加重処罰法違反などの容疑で元締めのA容疑者(74)、B容疑者(72)ら3人を逮捕したと発表した。警察は、犯行に使う土地と購入者を物色する役割を担った共犯のC容疑者(51)の行方を追っている。

 警察によると、A容疑者は今年9月、南部の済州道済州市にある時価40億ウォン(約3億8000万円)相当の林野(約1万3200平方メートル)の所有者(72)と同じ名前にB容疑者を改名させた。所有者とB容疑者は名字が同じ「金」だった。A容疑者は詐欺を働くため、あえて名字と年齢が同じ男を共犯に引き入れたという。

 改名手続きを終えると、容疑者らはこの林野の所有者を装い、安値で売却すると持ち掛けて被害者7人から総額12億7000万ウォン(約1億2000万円)の契約金をだまし取った。

 容疑者らは、1984年7月より前に登記された土地に関しては所有者の住民登録番号が記載されていないことを悪用し、改名のみで簡単に所有者を詐称することができたという。だが、この林野がすでに売却済みとのうわさを聞いた被害者らが警察に通報したため、詐欺が発覚した。

キム・ソンヨプ記者
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