THAAD:中国政府、用地提供のロッテを税務調査

 中国政府が中国に進出したロッテグループの事業所に対し、同時多発的に税務調査や消防、衛生、安全面の検査に着手したことが1日までに分かった。

 これほど全面的な調査は前例がなく、ロッテグループが保有する韓国・慶尚北道星州郡のゴルフ場が終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の整備用地として決まったことに対する報復措置とみられる。

 在中国韓国大使館とロッテグループによると、中国の税務・消防当局は11月29日からロッテ製菓、ロッテケミカル、ロッテ百貨店、ロッテマートなど中国各地のロッテ系列企業の工場、店舗などの検査を実施している。調査対象には上海の中国本部をはじめ、北京、天津、瀋陽、成都などにある約150カ所の店舗や事業所が含まれているという。

 上海のロッテ中国本部は設置4年目で最大規模となる税務調査を受けている。区レベルの税務署による調査ではなく、上海市が直接調査を行っているもようだ。中国ロッテ関係者は「事業所が多い上、中国当局の調査が同時多発的に行われており、全体状況を把握するのが困難だ」と話した。

 ロッテ製菓は北京と青島の生産法人に税務当局者が訪れ、資料提出を求めたという。ロッテケミカルは上海郊外にあるエンジニアリング工場、プラスチック工場など5カ所が税務調査を受けた。ロッテマート、ロッテ百貨店など中国全土の流通部門の店舗には消防当局が押しかけた。ロッテマート関係者は「営業中断といった措置はまだないが、点検が終了すれば、一斉に是正を命じられるのではないかと心配だ」と語った。

 北京の外交筋は「中国国内の韓国企業に対する中国当局の税務調査や消防・安全点検は初めてではないが、特定企業に対し、今回のように全面的な調査を行うのは前例がない。THAADと無関係ではないだろう」と指摘した。

 韓国のロッテグループ関係者は「今回の調査がどんな背景で実施されているのか確認中だ」と語った。

 中国外務省の耿爽副報道局長は1日の定例会見で、「ロッテに対する突然の税務調査はTHAADと関係あるのか」との質問に対し、「ロッテグループの中国での経営については、関連事項を知らない」と回答を避けた。その上で、「THAAD問題に関する中国の立場は明確だ。米国が韓国にTHAADを配備することに断固反対する」と繰り返した。

北京=李吉星(イ・ギルソン)特派員 , チェ・ソンジン記者
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