「帝国の慰安婦」著者に無罪判決 「学問の自由」=韓国地裁

【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦問題を扱った著書「帝国の慰安婦」で慰安婦被害者の名誉を傷つけたとして在宅起訴された朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授(日本語日本文学科)の判決公判で、ソウル東部地裁は25日、「学問の自由は憲法上保障された基本権」として無罪(求刑懲役3年)を言い渡した。

 朴氏は著書で慰安婦について「売春」「(旧)日本軍と同志的関係」などと記述し、日本による強制連行はなかったと虚偽を記したとして、慰安婦被害者の名誉を傷つけた罪に問われていた。

 地裁は「被告が著書で示した見解については批判と反論を提起でき、慰安婦強制動員の否定論者に悪用される副作用もあるが、あくまでも価値判断の問題のため、刑事の手続きで裁判所が遂行できる権限や能力を上回る」と宣告の理由を説明した。

 また、「公的な問題については表現の自由がより幅広く認められるべきで、名誉毀損(きそん)に対し厳しく審査するとする大法院(最高裁)の判例に照らすと、名誉毀損は認められない」として、「学問的な表現は正しいものだけでなく、間違ったものも守らなければならない」とした。

 その上で、「被告の見解に関する判断は学問の場や社会の場で専門家や市民が相互検証しながら論駁する過程で行われなければならない」として、「慰安婦の真実を明らかにし、(結論に)到達できる十分な能力がある」と述べた。

 地裁は検察が名誉を毀損する表現だと主張した35カ所中、「朝鮮人の慰安婦の中、自発的な意思があった慰安婦がいた」「(旧)日本軍は公式的には誘拐や強制連行により慰安婦にしてはいなかった」などとした5カ所は事実の摘示であり、30カ所は意見表明だと指摘した。

 事実の摘示とした5カ所に関しては、「『(旧)日本軍の公式指示や法令がなかった』とした表現はどう解釈しても被害者の社会的な価値を損ねる内容ではなく、『自発的な慰安婦がいる』との表現は名誉を毀損する事実の摘示になる」と説明した。ただ、「被告は少なければ1万5000人、多ければ32万人に達する慰安婦全体に関する記述をしたため、被害者を特定して名誉を毀損したとは見にくい」と述べた。

 朴氏は判決後、記者団に対し、「名判決だった」とした上で、「裁判官が正義ある判決を下し、感謝する」と語った。

 李容洙(イ・ヨンス)さんらの慰安婦被害者や市民団体関係者は地裁を訪れ、判決を傍聴した。

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