慰安婦被害者を「自発的売春婦」と記述した朴裕河教授に無罪

『帝国の慰安婦』著者の朴教授に無罪判決
地裁「学問的判断、判決難しい」

 旧日本軍の慰安婦被害者を「自発的な売春婦」などと記述した著書『帝国の慰安婦』で被害者の名誉を傷つけたとして名誉毀損(きそん)罪で在宅起訴された朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授(59)に対し、ソウル東部地裁は25日、無罪を言い渡した。検察は朴教授が「歴史的事実を歪曲(わいきょく)した」として懲役3年を求刑していた。朴教授は昨年1月の民事裁判では「虚偽の事実を示し、慰安婦被害者の人格権などを侵害した」として9000万ウォン(約880万円)の損害賠償を命じられていた。

 判決は「朴教授の著書に一部、名誉毀損に当たるような表現があるものの、この表現は原告らではない慰安婦たちを指したものと考えられる」として「(朴教授の表現が)自ら慰安婦被害者だと名乗り出て積極的に活動してきた原告らに対する直接の名誉毀損と見るのは困難だ」と指摘した。

 また判決は「この問題は学問的な表現の自由と価値判断の問題であり、その正誤を判断するのは裁判所の権限を越えている」と説明した。

チュ・ヒヨン記者
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