【萬物相】地下鉄で火災が起きても運転士を信じない韓国人

 乗客は「火が出ればまず避難すべきではないのか」と抗議した。これに対してソウル・メトロは「状況が分からないまま避難すればもっと危険だ。運転士はマニュアル通り対応した」と反論した。旅客船「セウォル号」沈没事故のトラウマだろうか。セウォル号では船長が乗客に船内にとどまるよう指示したため、犠牲者が拡大した。日本にも「津波トラウマ」がある。2011年の東日本巨大地震当時、ある小学校の教師と児童80人が津波に巻き込まれ犠牲になった。近くの裏山に避難する時間は十分にあったが、児童の数をチェックし避難場所について検討しているうちに幼い命が津波にのみ込まれてしまったのだ。

 日本の「防災白書(2016年度版)」は救助には3段階があると説明している。まず自分の命を自分で守り、次に隣同士で助け合い、その上で救助隊の助けを待つというものだ。つまりマニュアルは必要だがマニュアルを無条件に信じるわけにもいかないということだ。われわれは船長も運転士も信じられなくなったため、そもそもマニュアル自体が意味をなさなくなった。ただ本能に従い各自で自分を守ることが最善と考えるに至ったのだ。そう考えるともし地下鉄火災のレベルではなく、戦争といったより大きな混乱に巻き込まれたとき、韓国軍統帥権者の指示を国民は信じてその通り従うだろうか。

キム・グァンイル論説委員
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