不二越に賠償命令 元勤労挺身隊による訴訟=韓国地裁

【ソウル聯合ニュース】太平洋戦争中に女子勤労挺身隊として、日本の機械メーカー不二越(富山市)で労働を強いられた韓国人女性が同社に損害賠償を求めた訴訟の判決で、韓国のソウル中央地裁は16日、80代の女性に1億ウォン(約1000万円)を賠償するよう同社に命じた

 地裁は、日本が日中戦争、太平洋戦争など違法な侵略戦争を遂行する過程で軍需産業に必要な人手を強制的に動員し、不二越はこの政策に積極的に便乗したと判断した。

 また「労働者の動員には多数の学生も含まれた」と指摘、不二越が当時、勤労挺身隊に志願すれば上級学校に進学させてもらえ、金も稼ぐことができるといううそで当時13歳だった原告を懐柔したと認めた。

 地裁は女性が挺身隊に入った後、危険で苛酷(かこく)な労働に強制的に従事させられたという主張も認定。女性が日曜日を除き、毎日10~12時間危険な業務に従事したと指摘した上で、「不二越の違法行為により、女性が激しい精神的苦痛を受けたとみるのは経験則上明白だ」と強調した。

 その上で「不二越は特別な事情がなければ、女性が受けた精神的苦痛を金銭的なものででも賠償する義務がある」と断じた。

 不二越側は1965年の韓日請求権協定により女性の請求権は消滅したと主張したが、地裁側は認めなかった。

 地裁は「条約締結で国家の外交的保護権以外に国民の個人請求権まで消滅したとみることはできない」とし、「国家が条約を通じて個人の同意なしに請求権を直接消滅させることができるとみるのは近代法の原理に相反する」とした。

 女性は不二越の富山工場で強制労働などの反人道的な違法行為により精神的、肉体的、経済的な被害を受けたとして、2015年5月に同社に1億ウォンの損害賠償を求める訴えを起こした。

 同地裁は昨年11月にも女子勤労挺身隊として不二越で労働を強いられた韓国人女性5人が起こした損害賠償訴訟で、同社に対し、1人につき1億ウォンの支払いを命じる判決を言い渡した。

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