対馬の盗難仏像めぐる訴訟 韓国高裁で控訴審初弁論

【大田聯合ニュース】長崎県対馬市の観音寺から盗まれ韓国に持ち込まれた仏像「観世音菩薩坐像」(同県指定有形文化財)について、所有権を主張する韓国の浮石寺(忠清南道瑞山市)が仏像を保管する韓国政府に引き渡しを求めた訴訟の控訴審の第1回口頭弁論が21日、韓国の大田高裁で開かれた。

 原告の浮石寺は、韓国人の窃盗団が2012年に観音寺から盗んで韓国に持ち込んだこの仏像について、数百年前に日本の倭寇(わこう)に略奪されたものだと主張している。一審では、仏像の中から見つかった記録などを根拠に「浮石寺の所有と十分に推定できる」として同寺への引き渡しを命じる判決が下され、韓国政府は控訴していた。

 1951年に仏像から見つかった像内納入品の中には、1330年ごろに瑞州(瑞山の高麗時代の名称)にある寺に奉安するため制作されたと読み取れる内容が記録されていたが、政府側の検察は、記録が実際に高麗時代末期に作成されたことを立証する資料がなく、記録の信ぴょう性は高いとは見なせないなどと主張した。

 検察側は破損や盗難の恐れがあることなどを理由に、控訴と同時に寺への引き渡しを止めるための強制執行停止を申し立て、認められた。このため、判決が確定するまで仏像は韓国政府が保管する見通しだ。

 次回の弁論は5月16日に開かれる。

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