韓国でベトナム製H型鋼輸入急増、業界がポスコ批判

 韓国でH型鋼の輸入が過去最高を記録している。H型鋼は中国製に反ダンピング関税が適用されているが、それが目立たないほど輸入量が増えている。韓国鉄鋼最大手ポスコのベトナム法人からのH型鋼輸入が急増したことが主因で、業界他社から批判の声が上がっている。

 韓国鉄鋼協会によると、今年1-3月のH型鋼の輸入量は前年同期比50%増の29万8846トンだった。うち中国製H型鋼の輸入は11%増にとどまったが、ベトナム製の増加率は348%に達した。ベトナム製は全量がポスコのベトナム法人、ポスコ・エスエスビナによる製品だ。国産H型鋼の価格は1トン当たり70万ウォン(約7万1000円)だが、中国製は65万ウォン、ベトナム製は66万ウォンとなっている。今年予想されるH型鋼の輸入量は約120万トンだ。鉄鋼業界ではうちポスコがベトナムで生産するH型鋼が20%(25万トン)以上を占めると予想している。

 当初ポスコはベトナムの鉄鋼市場開拓と東南アジア進出の足がかりとしてベトナム南部に年産100万トン規模の電炉を建設。6億ドルを投資し、昨年完成した。しかし、安価な中国製品に押され、東南アジアでの販売が不振に陥っているため、生産量の相当部分を韓国への輸出に回している。

 鉄鋼業界関係者は「反ダンピング関税でようやく中国製H型鋼の攻勢を防いだが、業界トップのポスコのベトナム製鋼材がそこに割り込んできた格好だ。中国政府がポスコのベトナム製H型鋼の韓国向け輸出を問題視し、中国製H型鋼に対する反ダンピング調査の撤回を要求するのではないかと心配だ」と語った。

 鉄鋼業界のこうした反発について、ポスコは「昨年下半期からベトナム製H型鋼の輸入には関与していない。ベトナム製の輸入量が増えているのは、韓国国内の鉄鋼商社が輸入しているためだ」と反論した。

辛殷珍(シン・ウンジン)記者
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