ロッテお家騒動:長男・辛東主氏の弁護士に元特別検事補

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 一連の国政介入事件で特別検事団の一員として報道官の役割を果たしていた李圭哲(イ・ギュチョル)元特別検事補が、ロッテ・ホールディングスの辛東主(シン・ドンジュ)元副会長(63)=日本名・重光宏之=の刑事裁判で弁護士を務めることが分かった。李弁護士は今年4月に特別検事補を辞任し、弁護士事務所に復帰した。辛東主元副会長は弟の辛東彬(シン・ドンビン)ロッテ会長と経営権争いを展開している。 

 李弁護士が受任した事件は、昨年検察がロッテグループを捜査し、辛東主元副会長を横領の疑いで起訴したものだ。検察は辛東主元副会長が2005年から15年にかけ、ホテルロッテなどロッテグループの系列企業で実際に勤務していないにもかかわらず役員に名を連ね、報酬など391億ウォン(約38億6000万円)を受け取ったとして起訴した。

 同事件では辛東彬会長も約1700億ウォン規模の背任、横領罪で起訴されている。李弁護士は辛東主元副会長側の求めで弁護団に加わったとされる。

 こうした中、特別検事がロッテグループによる崔順実(チェ・スンシル)氏への支援について捜査を検討していた点からみて、李弁護士が弁護団に加わることが適切かどうか論議を呼んでいる。特別検事団は当初、贈賄容疑の捜査対象として、サムスン、SK、ロッテを検討した。その過程で李弁護士が知り得た内部情報を辛東主元副会長のために流用するのではないかとの指摘もある。特別検事団は捜査期間が延長されなかったことから、サムスンの李在鎔(イ・ジェヨン)副会長のみを起訴し、特別検事団から捜査を引き継いだ検察が辛東彬会長を70億ウォンの贈賄罪で起訴した。

 李弁護士側は「辛東主元副会長の弁護は不当給与問題に限定されている。特別検事が全く扱っていない別個の事件だ」と主張した。

キム・アサ記者
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