ロト当せんで家庭不和、脅迫などで有罪=蔚山地裁

 日雇いの建設作業員として働いていたKさん(59)は昨年8月、ロトくじで1等が当たった。賞金40億ウォン(約3億9200万円)のうち、税金などを差し引いた27億ウォンを受け取った。一人で一男一女を育てた苦労の末の幸運だった。しかし、すぐに家庭不和が起きた。Kさんの妹2人らは「これまで母の世話をしてきたのだから、マンションの購入費と生活費がほしい」と求めた。Kさんは「母の世話は見るが、他の要求は困る」として拒んだ。

 すると、妹夫婦らは昨年8月、70代の母親と共に慶尚南道梁山市庁の前で「ロトくじで40億ウォンが当たるや否や、母を捨てた息子を告発する」というプラカードを掲げてデモをおこなった。妹や弟らはまた、鍵修理を呼び、Kさん宅の鍵を壊し、室内に入った。

 Kさんは妹夫婦を告訴。裁判の過程では、Kさんが当せん金を分配しないという理由で、被告の妹夫婦は脅迫と暴言を繰り返したり、母をKさんが連れていけないようにしたりしていた事実が明らかになった。

 蔚山地裁は脅迫、住居不法侵入などの罪でKさんの妹2人に懲役1年(執行猶予3年)、社会奉仕200時間の判決を言い渡した。妹の夫(54)は懲役8カ月の判決を受け収監された。蔚山地裁は「妹2人は脅迫について自白し反省している点を考慮した。妹の夫は鍵修理屋を呼ぶなど犯行を主導しながら、それを否認するなど態度が悪い」と批判した。

蔚山=権慶勲(クォン・ギョンフン)記者
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