【コラム】文在寅政権下で肩身が狭い思いをする韓国財界

【コラム】文在寅政権下で肩身が狭い思いをする韓国財界

 「パリ協定からの離脱は環境面だけでなく経済にも悪影響を及ぼし、子供たちの未来に大きなリスクをもたらす」

 米国のトランプ大統領は今月1日に気候変動枠組み条約、いわゆる「パリ協定」からの脱退を宣言したが、これに対して米国では企業経営者などから強い批判が相次いでいる。とりわけ米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は野党の政治家顔負けの厳しい批判を行い、トランプ政権の経済諮問委員会顧問を務めていたテスラ自動車のイーロン・マスクCEOもツイッターで「パリ協定からの脱退は良くないこと」などとトランプ大統領の決定を批判し同顧問の辞任を表明した。ゴールドマン・サックスのロイド・ブランクファインCEOも「グローバル社会における米国の指導的地位が後退した」などとしてこの決定を強く非難した。

 ところが韓国では企業経営者が政府を批判することなどほとんどない。文在寅(ムン・ジェイン)政権発足後、企業の経営環境を大きく揺るがす政策転換が相次いで発表されたが、韓国の財界は批判どころか、財界関係者が公の席で単なる見解を語ることさえほとんどない。実際企業経営者に何らかのコメントを求めても誰もが口を閉ざすし、たまに何かを語る場合も「できるだけ記事にはせず、記事にするなら必ず匿名にしてほしい」と強く求めてくる。

 原因ははっきりしている。韓国経営者総協会(経総)の金栄培(キム・ヨンベ)副会長が先日、新政権による非正規社員の正社員化政策に反対の声を上げた際、政権引き継ぎ業務を担当する国政諮問企画委員会はもちろん、大統領府までもが公の席で「反省せよ」などと攻撃してきたからだ。経総は労使問題では企業の声を代弁する立場にあるため、企業の側から政策に意見したり批判したりするのはある意味当然の責務だ。ところがこの問題が表面化したことで、経総内からは「このままでは組織そのものがなくなってしまう」といった懸念の声まで出始めた。ある大手企業の副会長は「雇用と付加価値の双方を生み出すのは企業しかないが、その企業を敵視する国が大韓民国だ」「韓国には今なお士農工商の考えが根強く残っている」などと不満を吐露した。

産業1部=辛殷珍(シン・ウンジン)記者
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