【コラム】中国に歩み寄るドイツ

【コラム】中国に歩み寄るドイツ

 中国の李克強首相は2014年10月、ベルリンでドイツのメルケル首相と会談した際、中国の古代の発明品である「魯班鎖」と呼ばれる組み立てパズルを贈った。これは春秋戦国時代の発明家、魯班が「八卦」の原理を応用して作ったもので、魯班は「中国のエジソン」と呼ばれる。李首相はその席で、「両国が共同で革新に取り組めば、解決できない難題はない」と語った。

 中国はドイツの技術を欲している。特に製造業のアップグレードに向けて推進中の国家戦略「中国製造2025」を成功させるには、ドイツの先端技術が必要だ。改革開放初期には日本の技術的支援を受けたが、現在の中日関係は領土や歴史の問題をめぐってぎくしゃくしている。ドイツは中国市場を必要としている。これまで最大市場であった米国は貿易障壁を高めている。中国は昨年、米国を抜き、ドイツにとって最大の貿易相手国となった。中国メディアは今年に入り経済協力を強化する中独関係を「天作之合(天による組み合わせ)」だと形容した。

 第2次世界大戦当時だった両国を同じ船に乗せたのは米国だ。トランプ米大統領は先月、欧州連合(EU)指導部と会い、ドイツの対米貿易黒字を批判し、「ドイツ人はとても悪い」などと不満を並べた。トランプ大統領は中国の対米貿易黒字に対してもいつでも報復できる態勢だ。メルケル首相はトランプ大統領の発言直後、「ドイツが他国に全面的に依存する時代は終わった。欧州人の運命は自分たちの手を切り開かなければならない」と述べた。第2次世界大戦以降、米国が主導してきた欧州の秩序から独立を表明する「爆弾宣言」と言える。それに続き、今月初めにはベルリンで李克強首相と再び会い、「中独協力」を強調した。中国との関係を強化する「東進政策」を加速するとの立場だ。習近平時代の中国が提唱する陸と海のシルクロード「一帯一路」構想は「西進政策」だ。アジア復帰を掲げ、東洋を圧迫する米国を避けようとする戦略と言える。

アン・ヨンヒョン国際部次長
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