「脱原発」に舵を切った韓国、不確実な代案に懸念の声

古里原発1号機、永久停止
文大統領、「脱原発」を柱とする新エネルギー政策を発表

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は19日、釜山・機張郡にある古里原子力発電所1号機の永久停止宣言式に出席し、「脱原発」を柱とする新たなエネルギー政策を発表した。原子力発電所を「1970-80年の開発途上国時代の電力源」と規定し、脱原発を基盤とする再生可能エネルギー時代を開くというわけだ。文大統領はこの日の行事で「古里原発1号機の永久停止は脱原発国家に向かうスタートだ。原発政策を全面的に見直し、脱原発時代へと進んでいく」と述べた。

 しかし、エネルギーの専門家らは「原発は韓国の全発電量の3割を占めており、代案が依然として不確実だ」と懸念を示している。新政権は原発の代わりに再生可能エネルギーと液化天然ガス(LNG)の割合を高める計画だ。しかし太陽光や風力など再生可能エネルギーは発電量が天候に大きく左右され、安定的な電力供給が難しい。LNGの場合、原発よりも高価な上、LNG発電の割合を高めて需要が増えれば、供給国が価格を釣り上げる恐れがあり、韓国国内の電気料金高騰につながりかねない。

 脱原発を宣言した国はドイツ、スイス、ベルギー、台湾の4か国・地域にとどまっている。これらの国・地域は代案をすでに準備している。2022年までに17基の原子力発電所の閉鎖を決めたドイツの場合、2000年から再生可能エネルギー産業を本格的に育成し始め、全電力生産に占める割合を30%まで高めるとともに、追加の原発建設をストップし、不足分の電力はフランスやチェコなどから輸入している。

 日本の福島原子力発電所の事故以降、世界の主要国家は原発に批判的なムードだったが、最近になって再び原発に注目している。日本は福島原発の事故以降、原発の稼働を中断したが、エネルギーの自給率が低下したため今月6日に高浜原発3号機を再稼働させるなど、原発42基のうち再稼働している原発は5基に増えた。脱原発を推進している台湾政府は、夏に電力需要が急増すると、稼働停止していた原発を相次いで再稼働させている。かつて脱原発を推進していた英国と米国も、安定的な電力供給のために大規模原発の建設計画を進めている。

金承範(キム・スンボム)記者 , 朴国熙(パク・ククヒ)記者
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