【コラム】脱原発という冒険をしない中国

 太陽光・風力発電会社に与える多額の補助金も負担になっている。中国政府は発電原価が高い太陽光・風力発電所が商業的に破綻しないよう補助金を支給しているが、発電所があまりにも急激に増えているため財源に頭を痛めている。そしてとうとう、2020年まで増やすことにしていた太陽光・風力発電施設の容量目標を大幅に引き下げた。

 中国が2015年に新規の原発建設について検討を再開するなど、原発建設計画を再び本格化させているのには、以上のような背景があるからだ。新・再生可能エネルギーの潜在力は高いものの、人口13億人の大国であり、世界最大の製造業国でもある中国にとって、電力需要を賄える主な電力源にはならないと判断したのだ。中国のエネルギー専門家たちは「ドイツ式の脱原発は中国の現実にそぐわない幻覚・虚構だ」と言い切っている。

 だからといって、中国は新・再生可能エネルギーを念頭に置いていないわけではない。原発と新・再生可能エネルギーを2本の軸にして、60%を上回る石炭への依存度を大幅に下げようという戦略は変わっていない。ただ、まだ技術が十分でなく、発電コストも高い新・再生可能エネルギーに全てを賭けるという冒険はしないという意味だ。

 新政権になってから始まった韓国の脱原発議論は、韓国が原発と新・再生可能エネルギーのどちらか一方をすぐに選択しなければならないというような方向へ流れている。韓国のような製造業国の立場からすれば、この二つはどちらもおろそかにできないクリーンなエネルギー源であり、産業分野だ。まだそうはなっていないが、新・再生可能エネルギーが幾つかの技術的な壁を乗り越えて主な電力源になる日はいつかやって来るだろう。石油が一滴も出ない韓国がどちらか一方しか選択しないという冒険を自らする必要はない。

国際部=崔有植(チェ・ユシク)部長
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲国際部=崔有植(チェ・ユシク)部長

right

関連ニュース