韓国軍:射撃訓練中のK9自走砲で火災、兵士1人死亡6人けが

韓国軍:射撃訓練中のK9自走砲で火災、兵士1人死亡6人けが

 中部戦線の最前方部隊で18日午後、射撃訓練を行っていたK9自走砲(写真)で原因不明の火災が発生し、兵士1人が死亡、6人がけがをした。死亡した26歳の中士(軍曹に相当)は、事故後に後方へ搬送中、命を落とした。負傷した6人は国軍首都病院へ搬送された。負傷者の中には重傷者もおり、死者が増える可能性もある。

 韓国陸軍によると、18日午後3時19分ごろ、江原道鉄原郡葛末邑芝浦里の陸軍部隊射撃場でK9自走砲およそ10門が射撃訓練を行っていたところ、5番目の自走砲で突然火災が発生したという。韓国軍関係者は18日夜「爆発が起きたという未確認報道もあったが、現在までのところ火災ということが分かっている。もし爆発が起きたのなら砲は完全にだめになり、人命被害はずっと多かった可能性がある」と語った。韓国軍当局では、装備の欠陥、砲弾を発射する装薬の不良、弾薬管理の不注意などを念頭に事故原因を調査している。

 K9は代表的な韓国製兵器で、1999年以降およそ900門がペンニョン島・延坪島など西北島しょ(西海〈黄海〉沖の北方限界線〈NLL〉近くにある島々)や休戦ライン近くの最前方地域に配備された。当初は最大射程が40キロを超える世界でもトップクラスの自走砲として注目され、韓国軍ではK9を「名品兵器」に選定した。しかし2009年以降、相次いで不具合が発生し、納品過程での不正が摘発された。エンジンの力を駆動輪に伝えるジョイント部分に問題があり、不良不凍液を使ったせいでエンジンのシリンダー外壁に穴があいたこともあった。

 2010年11月に北朝鮮が延坪島砲撃挑発を行った際には、6門のK9自走砲のうち3門が動かなかった。1門は砲撃訓練中に不発弾が詰まって射撃できない状態になっており、2門は近くで北朝鮮の砲弾がさく裂し、その衝撃でデリケートな射撃コントロール装置の電子回路に異常が発生、作動不能状態に陥った。

李竜洙(イ・ヨンス)記者 , クォン・ソンミ記者
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