北朝鮮危機:韓国の対北姿勢、「人権」から「人道支援」に移行

統一部「国連制裁で北朝鮮の脆弱層打撃」対北朝鮮支援部署復活

 統一部(省に相当)は15日、対北朝鮮支援業務を担当する「人道協力局」を復活させることを骨子とした職制改正令を立法予告した。その代わりに同部は、「北朝鮮人権法」施行に伴い昨年9月に新設された「共同体基盤造成局」を1年で廃止することにした。対北朝鮮業務の力点が「人権」から「人道支援」に移るものと受け止められている。

 大統領府と統一部は同日、北朝鮮のミサイル発射など相次ぐ挑発行為にも「(北朝鮮に対する)人道支援は政治的状況とは無関係に継続する」という方針を再確認した。統一部関係者は、人道協力局復活の方針について「国政哲学と国政課題を反映させるためのものだ」と説明した。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で初めて設立された人道協力局は李明博(イ・ミョンバク)政権時代の2009年5月に廃止されたが、8年ぶりに再設置されることになる。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は同日、北朝鮮の挑発行為により招集された国家安全保障会議(NSC)全体会議で、「安保理決議が徹底的に履行されるよう、すべての力を集中させよ」と指示した。しかし、NSC会議の後に行われた統一部の定例記者会見で、統一部の李有振(イ・ユジン)副報道官は、前日に発表した「800万ドル(約8億8200万円)の対北朝鮮人道支援」策と関連、「国連でこのほど最も強力な制裁決議案が採択された。これに伴い打撃を受ける(北朝鮮の)脆弱(ぜいじゃく)層にシリアルやワクチンが渡る問題なので、国連の精神に反しない決定だと思う」と語った。安保理制裁の打撃を和らげる装置として北朝鮮支援が必要だという趣旨だった。

 大統領府関係者もNSCが終わった直後、記者らに、「800万ドルの支援だけではなく、文在寅政権の対北朝鮮基調は変わらない。断固たる制裁と対応基調も維持されるが、これとは別に対北朝鮮人道支援の部分は進めることが可能だ」とした。別の関係者も「国際機関を通じた人道支援と北朝鮮の挑発行為の時期が同じになったが、『なぜこんな時期にわざわざ人道支援をするか』と問題提起するのは一般的な常識に符合しない」と言った。この関係者は「北朝鮮のミサイル発射兆候は14日午前、文大統領に報告された」とも話した。政府は、北朝鮮に挑発行為の可能性があるのを認知した状態で、対北朝鮮人道支援案を発表したということだ。

金真明(キム・ジンミョン)記者
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