原発輸出「再生」か 新古里2基の建設再開勧告で=韓国

【ソウル聯合ニュース】韓国南東部・蔚山の新古里原発5、6号機の建設が再開される見通しとなったことで、原発輸出産業も息を吹き返しそうだ。

 政府は文在寅(ムン・ジェイン)政権の脱原発政策とは別に、収益性とリスクを踏まえた上で原発輸出を後押しすると繰り返し約束していたが、原発業界は新古里5、6号機の建設が中止されれば産業システムが打撃を受け、海外で韓国の原発が採用されなくなると危機感を強めていた。脱原発政策で建設を中断している同2基の工事継続の是非を議論してきた「公論化委員会」が20日、国民への調査を基に建設再開を政府に勧告したことで、原発輸出に再び道が開けると期待される。

 原発業界は現在、英国やチェコ、ベトナム、サウジアラビアなどへの原発輸出を模索している。

 新古里5、6号機の建設再開はまず、サウジアラビアへの輸出に追い風となりそうだ。海外メディアによると、同国は原発2基(発電容量2.8ギガワット)を来年着工する予定で、関連の入札手続きが近く本格的に始まる見通し。韓国やフランス、中国、ロシアなどが受注を争うとみられる。サウジアラビアは2032年までに原発による発電容量を17.6ギガワットに高める考えとされる。

 英国への原発輸出にも弾みがつくと期待される。日本の東芝の英原発事業子会社「ニュージェネレーション(ニュージェン)」は英国内での原発建設を計画しており、この事業に韓国型原子炉(APR1400)も候補モデルの一つとして入っている。韓国電力公社が東芝からのニュージェン株取得に乗り出し、この過程でAPR1400も候補に組み込まれた。

 APR1400は韓国が独自技術で開発した原子炉で、アラブ首長国連邦(UAE)に輸出されたモデルと同一。新古里5、6号機にも採用されている。同原子炉の欧州輸出型「EUAPR」の標準設計が先ごろ、欧州各国の電力会社の安全性に関する要求をまとめた「欧州電力要求」(EUR)の認証を取得し、欧州への輸出に道筋がついた。

 原発の新設を計画するチェコでも、原発運営会社の韓国水力原子力(韓水原)が受注を目指して動いている。ライバルはロシアや中国などだ。

 原発業界の関係者は「新古里5、6号機の建設中止は原発輸出業界にとって最悪のシナリオだったが、現実にならなくて本当に幸いだ。雇用創出などに向け、輸出に一層力を入れていく」と話している。

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