自由韓国党、朴槿恵元大統領に離党勧告

 韓国の最大野党で保守系の「自由韓国党」は20日、同党の「第1号党員」で前大統領の朴槿恵(パク・クンヘ)被告に離党を勧告することを決めた。同党の倫理委員会はこの日、ソウル汝矣島の党本部で会議を開き、朴被告に対し離党勧告処分を下すことを決定した。過去には政治的に追い込まれた大統領経験者が自ら所属政党を離党するケースはあったが、所属政党から離党勧告を受けた大統領経験者は朴被告がはじめてだ。

 倫理委員会のチョン・ジュテク委員長は上記の決定が下された直後「少数意見もあったが、保守陣営が結束するためとの理由で今回の決定を支持する声が多数を占めた」と伝えた。勧告の理由は「党に害をもたらした行為」と「民心の離脱」だ。独断的な党運営と崔順実(チェ・スンシル)問題で保守政党を壊滅させたことが問題視されたのだ。会議では8人の倫理委員のうち6人が朴被告への離党勧告に賛成し、1人は反対、1人は棄権したという。

 今後、朴被告は勧告を受けてから10日以内に離党届けを提出しなければならず、これに応じなければ今月末か来月はじめに開催される最高委員会の議決を経て自動的に除名される。ただし現時点で朴被告は今回の離党勧告を拒否する可能性が高いと伝えられている。洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表は今回の決定が出た直後、自らのフェースブックに「今やわれわれは朴槿恵という幻想から抜け出さねばならない」とした上で「古い体制と断絶し、新保守主義で武装しよう」と呼びかけた。

 倫理委員会はこの日、親朴のリーダーだった徐清源(ソ・チョンウォン)議員とチェ・ギョンファン議員に対しても離党を勧告することを決めた。ただし現職の国会議員を除名するには党所属議員の3分の2以上の同意を得る手続きが必要となる。

ヤン・スンシク記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい