【社説】朴正煕時代の功罪

 若いころ朴正煕が嫌いだった、という人は少なくない。息が詰まりそうな社会統制と自由に対する束縛は、多くの人々に多大な苦痛をもたらした。悲劇も少なくなかった。しかし全ての時代には、その時代の使命がある。朴正煕時代の最大の課題は、貧困と挫折、敗北意識から脱出することだった。朴正煕が離陸させた産業化の結果として堅固な中産層が形成され、この中産層の熱望が民主化につながり得たのも事実だ。

 今、韓国の青少年が学んでいる歴史教科書は、こうしたプロセスを客観的に盛り込んでいない。朴正煕は旧日本軍の将校出身で、しかもクーデターの主役で、屈辱外交、維新独裁、人権じゅうりんの張本人といった姿で描かれている。朴・元大統領の死去から38年が過ぎた。朴正煕政権の18年間に実現したことは、韓国の民族史の流れを変えた。韓国社会の一部は、こうした指導者に対し「功7、罪3」程度の評価をすることも拒否している。むしろ外国で朴正煕を研究し、手本にしようとしている。政権が代わるたびに過去を否定し、秘密を暴き、ののしり、今や現代史の偉人の中で残っている人物はいないようなありさまになった。韓国人は何のために、こんな自虐行為を毎回繰り返さなければならないのか。

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース