平昌五輪:注目されなかった北の応援団、体制宣伝に観客そっぽ

北朝鮮応援団が帰国
「美男仮面」以外は話題にもならず

 平昌五輪に合わせて来韓していた北朝鮮の応援団229人が26日、北朝鮮選手団と記者団、国家オリンピック委員会(NOC)関係者らと共に鉄道(京義線)で北朝鮮に戻った。

 北朝鮮の応援団は7日に来韓し、20日にわたり活動した。8日の北朝鮮選手団の入村式に公演を行ったのを皮切りに、平昌五輪の開会式・閉会式に出席した。女子アイスホッケー南北合同チームや北朝鮮選手が出る試合はもちろんのこと、韓国の選手が出場したショートトラックでも応援を披露した。

 北朝鮮の大規模応援団が来韓するのは2002年の釜山アジア大会が最初で、今回が4回目だった。05年の仁川アジア陸上選手権以来13年ぶりだ。当時は「北朝鮮式の応援文化」と「美女応援団」が人気を集めた。しかし今回は、故・金日成(キム・イルソン)主席に似ているとして物議を醸した「美男仮面」を除けば韓国ではほとんど話題にならなかった。1970-80年代を連想させる応援スタイル、試合と全く関係のない「わが民族同士」「統一祖国」などの掛け声に、ほとんどの観客は目もくれなかった。

 そのため北朝鮮の応援団は競技会場以外での活動を増やした。13日には江陵の鏡浦台・烏竹軒を訪れて公演し、17日は京畿道開城の満月台で南北共同発掘特別展を観覧した後で公演、20日には平昌オリンピックスタジアム周辺での公演、22日には東海岸(江陵)の正東津で野外公演、23日は麟蹄の多目的球場で公演、24日は原州体育館で公演と精力的に活動した。これまでは北朝鮮の応援団は来韓すると宿舎にとどまって外部との接触を最小限に抑えていた。ある国策機関の研究員は「試合会場で観客の反応が薄かったため、宣伝の場所を試合会場の外に移したものとみられる」と話した。北朝鮮の応援団は外部での公演に力を入れたため、女子アイスホッケー南北合同チームの順位決定戦2試合には姿を見せなかった。

江陵= チョン・ヒョンソク記者
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