青瓦台、北朝鮮核問題の「運転者」から「仲裁者」に方針転換

青瓦台高官「非核化ロードマップは米朝が作る」

 韓国大統領府(青瓦台)のある高官が1日、北朝鮮の非核化に関連し「金正恩(キム・ジョンウン)委員長の『段階的措置』発言以降、核の放棄が先か、支援が先かという議論が繰り返されている」として「重要なのは、非核化ロードマップは米国と北朝鮮が作るということだ」と述べた。先月の中朝首脳会談の後、青瓦台が北朝鮮問題における自身の役割を「運転者」から米朝間の「仲裁者」に修正する方向にかじを切ったことを示したものとみられる。

 この高官は「非核化についての妥結は南北および米朝首脳による二つの会談を通じ、包括的に行われるが、非核化の履行およびそれに伴う支援は段階的に行われるだろう」と述べた。「包括的妥結、段階的履行」は、米国の主張する「先に核放棄、その後に支援」という方針と、北朝鮮の主張する「段階的措置」の中間ではないかと解釈される。

 青瓦台は南北間の特使の行き来と南北首脳会談の開催合意以降、米朝間の「仲裁者」以上の役割を目指し、非核化に向けた話し合いを主導する「運転者」になろうというムードだった。非核化問題でも「ゴルディアスの結び目を一気に断ち切る」と意気込んでいた。金正恩委員長が南北首脳会談を通じて世界の外交舞台に登場すれば、韓国の調整者としての役割が大きくなることも予想した。

 しかし、金正恩委員長が韓国の考える「一括妥結」ではなく「段階的措置」を主張し、中国もこれに加勢したことから、青瓦台が自らの役割を修正する方針を決めたものとみられる。4月27日の南北首脳会談で北朝鮮の核問題について話し合ったとしても、非核化交渉の実際の結論は5月の米朝首脳会談まで分からないという判断も働いたようだ。

鄭佑相(チョン・ウサン)記者
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