病める韓国社会、自殺場面まで生中継

■認められたいという欲求の歪み

 専門家は認められたいという欲求の歪みが事件を引き起こしたとみている。10-30代の若い世代がプライドを取り戻そうとして、自殺を生中継したとの見方だ。これまでは暴力やわいせつ映像が中心だったが、のぞき趣味がエスカレートし、ついには自殺の生中継にまで及んだというのだ。檀国大心理学科の林明鎬(イム・ミョンホ)教授は「誰かのプライベートな部分を眺める行為は、その人の恥部をのぞくことができる力や権力を持ったという快感につながる。コンプレックスを感じる若者の一部がインターネット放送を通じ、満足を覚えようとする傾向を示す」と指摘した。

 インターネットによる個人配信は、そうした傾向を強めたと指摘されている。配信者と視聴者はリアルタイムでやりとりする間、互いの関心を引こうとする。配信者は視聴者の名前やコメントを読み上げながら、要求事項を聞き届け、視聴者は仮想通貨をつぎ込んで注目を浴びようとする。それがエスカレートすると虐待的な行為やコメントばかりになってしまう。

 文化評論家のハ・ジェグン氏は「視聴者が減り、うつになったというA氏が自殺すると言いだした際、本当に聞きたかったのは、それを制止しようという説得や励ましだったはずだ。人間的な感情が消え、刺激だけが残ったため、視聴者は自殺をそそのかし、Aさんには極端な選択しかなかった」と分析した。延世大心理学科のイ・ドングィ教授は「大衆の欲求に合わせる配信者がますます自害的になり、行き過ぎたことをしようとする。抜本的な対策が必要だ」と指摘した。

釜山=権慶勲(クォン・ギョンフン)記者 , パク・サンヒョン記者 , アン・ヨン記者
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