【社説】韓国与党党員らの保守派偽装ネット工作、黒幕は誰か

 韓国の大手検索サイト「ネイバー」に掲載されたニュース記事に現政権を批判するコメントを書き込み、これらの書込みに対する「いいね」の数を不当に操作したとして、与党「共に民主党」に所属する3人の党員が逮捕された。3人は警察での取り調べで「保守勢力がやったようにみせかけるため書込みを操作した」などと供述しているという。この事件は今年1月17日夜から翌日の未明に至るまでおよそ4時間にわたり行われた。平昌冬季オリンピックに出場した女子アイスホッケー南北合同チームをめぐり、関連する記事へのコメントの中で文在寅(ムン・ジェイン)大統領と政府を批判する書込みに「いいね」が一度に、しかも大量につけられたことから今回の事件は始まった。その後、現政権を支持するネットユーザーらは大統領府の掲示板を通じて実態調査を求め、これを受け共に民主党の秋美愛(チュ・ミエ)代表が「明らかな犯罪行為」として警察に告発した。インターネット放送「ナヌン・コムスダ(私は小ざかしいの意、通称ナッコムス)」のメンバーだったキム・オジュン氏も自らが司会を務めるSBSの時事番組でこの問題を取り上げ、事件は一気に知られるようになった。

 自らが支持する政党などが有利になるよう世論を意図的に形成する目的を持ち、ネットでの書込みなどをねつ造するような行為はしてはならない。ところがこれを相手勢力の仕業とみせかける目的でやるとなれば、それはもはや単なるねつ造とは比較にならないほど悪質な犯罪行為だ。共に民主党は2012年の大統領選挙の際、李明博(イ・ミョンバク)政権が当時の朴槿恵(パク・クンヘ)候補を支援するため同じような工作を行った疑惑を執拗に取り上げてきたが、今回自分たちの党員がやったねつ造についてはまだ何のコメントも出していない。共に民主党の内部では「党とは関係のない事案」だとか「党員だからといって、全てが党に好意的とは限らない」などと責任を回避する声や、さらには「3人の容疑者は偽装党員だった」などと逆に疑惑を提起する声もあがっているという。

 一方で共に民主党の複数の党員が共謀して計画し、行動を起こしたという警察の捜査結果もにわかに信じがたい。今後詳しい事情聴取を担当する検察は、いわゆる「積弊精算」の姿勢と強い意志を持ち、事件の黒幕などがいなかった解明していかねばならないだろう。

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