【社説】半導体ノウハウ公表、雇用労働部の暴走を傍観する韓国政府

 この暴走に政府では誰も待ったをかけなかった。雇用労働部はこのように産業界を自ら破壊するような行為をしながら、一方で産業通商資源部とは一言の相談もしなかった。産業通商資源部は政権内に根強く存在する「反サムスン」の雰囲気を意識し、表だって行動できなかったという。しかし半導体業界全体から不満が噴出し、サムスン電子が行政訴訟に乗り出すと、やっと技術流出のリスクについて語り始めた。産業通商資源部は今日サムスン電子の要請を受けて産業技術保護委員会を開催し、公開の予定されている項目が「国家核心技術」に相当するか判断する予定だが、ただ国家核心技術と認められたとしても、公開がただちに取りやめられるわけではない。見るに見かねた韓国経営者総協会は昨日「労災判定とは関係のない生産工程に関する情報を公開項目から除外し、また公開の対象も労災を申請した従業員と遺族に制限すべきだ」と提言した。

 韓国は今や製造業全体が極度の不振に陥り、影響で輸出も半導体分野以外は目も当てられない状況にある。それほど大変な状況であれば、政府がまともに機能していれば半導体製造ノウハウの公表ではなく逆にその流出を防ぐ対策を立てていたはずだ。ところが国全体の産業競争力を揺るがしかねない今回の重大な事案について、全く専門外の雇用労働部が一方的に決定を下し、これを首相室や産業通商資源部は傍観していた。これら一連の政府の動きや対応からは何の信念も考えも感じられない。まさしく「無能そのものの政府」と言わざるを得ない。

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