これが事実なら、今後文在寅(ムン・ジェイン)政権を批判する書き込みに付いた「いいね」は全て「うそ」というレッテルが貼られるだろう。これほど頭が良いのなら、何か他の仕事をしていれば大成功したのではないだろうか。2カ月前にこの問題を最初に取り上げたのはインターネット放送「ナヌン・コムスダ(私は小ざかしいの意、通称ナッコムス)」のメンバーだったキム・オジュン氏で、自らが司会を務めるSBS放送の時事番組「キム・オジュンのブラックハウス」でのことだった。ところが結果は自らの足下に火を付けるものとなった。
ネット書き込み部隊を韓国の情報機関・国家情報院も直接管理していた。そのため国家情報院がいいねの数を操作したとして大問題となり、その混乱を悪用した捏造(ねつぞう)がまた起こった。世界では数え切れないほどのネットユーザーがコメントを書き込んでいるが、韓国のようにこれほど大問題になるような国が他にあるだろうか。韓国社会では「自分はどういう人間か」よりも「自分は他人にどう見られているか」の方に誰もが敏感に反応するという。そのためネットでも自分の考えよりも他人の考えにはるかに神経質になるようだ。これが書き込み騒動の根底に横たわる社会心理的要因ではないだろうか。