韓国の最低賃金引き上げ、雇用への影響で論争

韓国の最低賃金引き上げ、雇用への影響で論争

 韓国大統領府(青瓦台)の張夏成(チャン・ハソン)政策室長は15日、与党・政府・青瓦台の幹部協議会で、政府が最低賃金を16.4%引き上げたことに関連し、「全体として明らかに雇用減少効果はなく、国内の消費は増加が目立つ」と評価した。最低賃金の無理な引き上げが「雇用ショック」という副作用を生んでいるとの指摘に反論した格好だ。与党・政府・青瓦台はまた、景気回復の流れが続いているとの見方を示した。一方で、雇用低迷が続いているため、警戒を緩めてはならないとの点で認識が一致した。共に民主党の首席広報担当を務める朴範界(パク・ポムゲ)国会議員が明らかにした。

 張室長は「(最低賃金引き上げで)雇用減少に関するさまざまな論争があった。少なくとも3月までの雇用統計を複数のシンクタンクが分析した資料を見れば、一部の飲料・食品を除き、全体でも製造業単体でも雇用減少効果はないという結論に至った」と説明した。自営業者が多い飲食・宿泊業で雇用が減少したのを除けば、全体的に雇用状況には問題がないとの見方だ。

 今年2-3月の就業者数の伸びが10万人台にとどまり、3月の失業率が過去17年で最高の4.5%に達したことと比べると、見方は異なった。最低賃金の上昇が飲食・宿泊業を中心に雇用に悪影響を与えたとする専門家の分析について、青瓦台関係者は「最低賃金の影響ではないと考えている。1月には就業者数が前年同期に比べ、33万4000人増えた」と述べた。その上で、雇用指標が低迷した2-3月は、GM群山工場閉鎖、造船業のリストラなどが重なったことが影響を与えたと分析した。朴範界議員は「(会議で)民主党は政府に雇用問題、雇用政策に関連し、さらに思い切った対策を推進するよう求めた」と説明した。

 張室長は政府が最低賃金引き上げ分の一部を支援する「雇用安定資金」について、「雇用減少を防ぐことができるのかという懐疑的な見方や批判があったが、14日時点で(申請率が)81%を超え、とても順調に定着した」と述べた。そして、「年末ごろになれば、国民が『暮らしが変わった』という水準にまで変化が生まれるように最善を尽くす。(雇用安定基金の)審査が速やかに終了すれば、今年下半期には本格的に成果が生まれる」と予想した。しかし、最低賃金を無理に引き上げたことによる雇用縮小に財政資金を投じる政策は持続不可能だとの指摘もある。

イ・ミンソク記者
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