【コラム】韓国が完全にしてやられた非核化リアリティーショー

 1994年のジュネーブ合意も米中間選挙の1カ月前だったし、2000年の米朝コミュニケは米大統領選挙の1カ月前だった。05年の9・19声明も米中間選挙の1年前で、07年の2・13合意も米大統領選挙の1カ月前だった。米朝間の核を巡る交渉を現場で見守ったある外交官経験者は「米国で選挙が近づけば、米国の交渉代表が上の空になっているのが手に取るように分かる」とコメントしたことがある。この事実をよく知る北朝鮮は強気になり、最終的に合意文書は北朝鮮に有利な形でまとまってしまうのだ。トランプ大統領も11月に中間選挙、2年後には自らの再選が懸かった大統領選挙を控えている。11月の中間選挙は本人の弾劾に影響する恐れもある。だとすればトランプ大統領がいかなる考えを持って今回の米朝首脳会談に臨んだかは言うまでもない。トランプ大統領は選挙にプラスになると判断すれば、いかなる合意文書にでも署名するだろう。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領も「金正恩氏はだましてくる」と考えているだろうが、そのことを最後まで口にはしないだろうし、今後も引き続き北核の廃棄が実現するかのように語るはずだ。その考え方の根本が「宥和(ゆうわ)」となっている文大統領本人と与党・共に民主党にとって、それ以外の選択肢はあり得ないからだ。日本で開催されたある会議で韓国大統領府の文正仁(ムン・ジョンイン)特別補佐官は「北朝鮮が非核化する可能性は90%」と語り、中国の識者は「20%」と予想した。韓国政府の高官が「20%」と予想し、中国の識者が「90%」と語る方が普通だが、今はそれが逆になっている。この現状も金正恩氏の核保有戦略にとって有利に働いているのだ。

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