【社説】トランプ・文在寅・金正恩体制下で韓国の安保はどうなるのか

 米国のトランプ大統領は12日、シンガポールでの米朝首脳会談後に行った記者会見で在韓米軍に関する自らの考えを語ったが、その内容は文字通り韓米同盟の根幹を揺るがし、韓国国民を不安に陥れるものだった。トランプ大統領は韓米合同軍事演習について「非常に挑発的」と表現した。これは北朝鮮が演習を批判するときに使う言葉であり論理だが、これを同盟国である米国の大統領が語ったのは驚くべきことだった。韓米合同軍事演習は1953年に韓米同盟が締結されてからずっと続けられてきたが、これは北朝鮮を攻撃するための軍事演習ではない。北朝鮮による全面戦争や奇襲攻撃に備えるあくまで防衛目的の訓練だ。また韓米合同軍事演習は北朝鮮による核攻撃を阻止するものではない。核を除く北朝鮮の軍事力も世界200カ国でトップレベルとされるほど脅威だ。北朝鮮の非核化が始まることを口実に韓米合同軍事演習を中断すれば、北朝鮮が持つ在来兵器による攻撃はどうやって阻止するのか。合同軍事演習を行わない軍事同盟など完全な砂上の楼閣だ。

 今回の米朝首脳会談における合意文書には「完全な非核化」という抽象的な目標しか明記されておらず、北核を廃棄する具体的な方法や期限などは一切ない。ところがトランプ大統領は北核廃棄に向けた確実な交換条件となる韓米合同軍事演習の中断を自分から北朝鮮にプレゼントした。北朝鮮による核実験・ミサイル発射中断と韓米合同軍事演習を交換したようなものだ。これまで北朝鮮と中国が北核問題解決のため主張してきた「双中断」をトランプ大統領がそのまま受け入れたのだ。そのため中国外交部(省に相当)報道官も「トランプ大統領は中国が提示した解決策を受け入れた」とコメントした。北朝鮮と中国の思惑通り北核合意を結ぶのは簡単だが、それをトランプ大統領は何か偉業を成し遂げたかのように自慢しているのだ。

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