労働時間の大幅短縮7月から適用 「仕事と生活」激変=韓国

【ソウル聯合ニュース】韓国で7月1日から、週7日間の労働時間の上限を現行の68時間から52時間に短縮することなどを柱とする改正勤労基準法が施行される。法定労働時間(40時間)に残業を含めた週当たりの最大労働時間が16時間減ることになり、労働者の生活と産業現場に大きな変化をもたらす見通しだ。

 政府は労働時間の短縮で仕事と家庭の両立を促進し、雇用も創出したい考えだが、どれほどの効果を生むかは未知数だ。労働時間の基準などを巡る混乱も一定期間は避けられないとみられる。

 雇用労働部によると、7月1日から週52時間の労働時間上限が適用されるのは、従業員300人以上の企業と国家および地方自治体、公共機関。従業員50~299人の企業は2020年1月1日から、5~49人の企業は21年7月1日からの適用となる。

 残業の上限が適用されず、実質的に労働時間に制限がなかった「特例業種」は現行の26業種から運送業など5業種に減る。特例業種から外される社会福祉サービス業、研究開発業、放送業など21業種に対しては、19年7月1日から労働時間短縮が適用される。

 韓国国内の労働者の年間労働時間は16年基準で平均2052時間に達し、経済協力開発機構(OECD)加盟国ではメキシコに次いで長い。政府は労働時間の短縮で、22年までに年間労働時間を1800時間台に引き下げる方針。労働者の休息を保障するとともに、ワークシェアリングによって雇用を増やすというのが政府の腹案だ。

 政府は、従業員300人以上の企業が人材を新規採用した場合の支援金を1人当たり月40万ウォン(約4万円)から60万ウォンに引き上げるなど、労働時間短縮が雇用創出につながるよう支援策も整えた。だが、産業界は人手を増やすよりも、今いる従業員で生産性を高めようとするとみられ、雇用創出効果は未知数だ。

 労働時間の短縮による産業現場の混乱も避けられない。集中的な労働が必要な企業では特定勤務日の労働時間を延ばす代わりに他の日の労働時間を減らし、一定期間(2週間または3カ月)の週平均労働時間を52時間以内とする制度などを活用できるが、これを新たに導入した企業では試行錯誤がありそうだ。経営側は単位期間を1年程度に延ばしてこそ実効性があるとみているが、労働界では反発もある。

 労働者が特定の活動をする時間が労働時間に該当するかどうかを巡る混乱もありそうだ。雇用労働部は、各企業の特性を踏まえて労使合意により労働時間の基準を定めることが望ましいとしているが、政府のガイドラインが不明確だとの指摘は絶えない。

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