過労社会から脱出のはずが…労働時間短縮で月給減→深夜まで副業

「週52時間勤務」で逆に忙しくなった1日
運転代行の副業を始めるケースが続出
記者が随伴車のドライバーに密着

 キムさんのように、運転代行の世界に飛び込む人が増えている。中小企業の課長、大企業のドライバーなど、労働時間短縮によって所得が減少した人も多い。運転代行ドライバーのマッチングサービスを行う「カカオドライバー」によると、先月に運転代行ドライバーとして登録した人は11万人。昨年6月に登録した人数(約8万人)に比べ3万人も増えた。

 幼稚園に通う息子を持つ中堅企業社員のチェさん(34)も、1か月前から退勤後に2-3時間ほど随伴車運転の仕事をしている。チェさんは「子どもが成長する時期なのに、月給が約60万ウォン(約6万円)も下がったため、小遣い稼ぎのためにやっている」と話した。夫婦で運転代行業に参入したケースもある。ソウル市江西区に住むチョンさん(44)=女性=は、夫婦とも首都圏の中小企業で課長クラスとして働いていた。夫の職場が52時間勤務を採用したため、月給は80万ウォン減ったという。チョンさんは「10歳と8歳の子どもがいるため、生活費の足しに週3日、退勤後に3-4時間ほど夫が客の車、私が随伴車を運転している」と話した。

 運転代行を本業とするドライバーたちは「会社員たちが大挙して運転代行の世界に参入してきたため、客を獲得するのがとても大変だ」と話した。全国運転代行ドライバー協会のキム・ジョンヨン会長は「職が見つかっても随伴車のドライバーは企業に登録するわけではないため、客車の代行ドライバーが収益を分けずに持ち逃げするケースや、客車を必死で追い掛けていて誤って歩行者をはねるという事故を起こすケースもある」と話した。

クォン・ソンミ記者 , チョン・ウヨン記者
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