「警察署長に侮辱された」部下が韓国国家人権委に陳情書提出

 ソウル市内のある派出所長(日本の交番所長に当たる)が、上司に当たる警察署長に名誉を毀損(きそん)されたとして国家人権委員会に陳情書を提出していたことが分かった。職員たちの目の前で自身がしかりつけられたというのがその理由だ。階級意識が強い警察では異例のことだと言える。

 警察が12日に明らかにしたところによると、ソウル・竜山警察署のファン・ギュソ漢南派出所長は人権委に、直属の上司である同署のチェ・ソンファン署長に対する陳情書を提出した。ファン派出所長の階級は警監(日本の警部に相当)で、チェ署長(総警=日本の警視正に相当)よりも2階級下だ。人権委の決定は早ければ来月にも下される。

 チェ署長は今年2月、職員を激励するため、ファン派出所長が勤務する漢南派出所を訪れた。チェ署長が「職員を高圧的に指揮しているそうじゃないか。私は署長室でそう聞いている。知らないとでも思っているのか」という趣旨の話をしたというのが、ファン派出所長の主張だ。チェ署長が署長に就任してから、2人が近くで話したのはこの日が初めてだったという。ファン派出所長は「チェ署長は後に『飲酒などの問題があった別の派出所長と勘違いした』と謝罪したが、部下の面前でしかりつけておきながら『勘違いした』なんてもってのほかだ」として、今年2月に人権委に陳情書を提出、警察内部のネットワークにも文章を掲載した。

 チェ署長は「別の派出所で起こった問題に言及して、『(ファン)派出所長は性格が激しいという話がある。気をつけた方がいいだろう』と笑いながら話したところ、ファン派出所長が激怒して『誰がそう言ったのか』と問いただした」と話している。「(派出所長だから)気をつけた方がいいと思ってした話だ」ということだ。チェ署長は「ファン派出所長が気分を害していると聞き、『あの時、不愉快に思ったのなら本当にすまなかった』と謝罪したが、このようなことになってしまった」と説明した。

 チェ署長によると、今年6月に竜山署に幹部を行かせて「一緒に酒でも一杯飲みながら打ち解けよう」と伝えたところ、ファン派出所長は「署長が私のあら探しをしようとしている」としてソウル警察庁に申告したという。その結果、「7月初めにソウル警察庁から公正な業務指示だったとの結論が出た」とのことだ。

 こうした経緯について、警察官の間では「いくら念押しの言葉だとしても、上司が気をつけるべきだ」という声がある一方、「不愉快だとは言え、自分の直属の上司に公の場で恥をかかせるのか」などの声も上がっている。

チョ・ユミ記者
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