仁川空港KTX、利用客少なく4年で廃止へ

1日平均3433人、77%が空席

 今年9月から、仁川空港行きの韓国高速鉄道(KTX)の運行が休止(路線廃止)となる。韓国国土交通部(省に相当)は、韓国鉄道公社(コレール)から出された運行休止に関する事業計画変更案を承認したと30日発表した。

 国土交通部は「仁川空港KTXが、(KTXと線路を共有する)空港鉄道の運行にマイナスの影響を与えている上、利用者も少ないため、運行休止が必要との意見が以前から出続けていた」として「代わりの交通手段も十分あるため、休止を決定した」と説明した。仁川空港KTXは2014年6月から1日22本が往復運行されていたが、平昌冬季五輪が終わった今年2月以降、高速鉄道の車両整備などを理由に運行が事実上中断していた。

 仁川空港KTXが廃止となる最大の理由は需要不足だ。昨年、ソウル駅から仁川空港駅までKTXを利用した乗客は1日平均3433人だった。この区間で運行されているKTXの全座席数(1万490席)の77%が空席だったことになる。

 空港鉄道側も、仁川空港KTXが廃止されれば、空港鉄道の運行の効率性も改善されるとみている。空港鉄道は開通当初、1日の平均利用客が1万3000人だったが、昨年1月には1日22万人へと大幅に増加した。しかし、当初1日420本運行していた空港鉄道は、KTXと線路を共有したことで1日350本に減少。また、運行間隔は本来12分だが、KTXが入ってくると空港鉄道の電車が退避しなければならないため運行間隔が18分になることも問題となっていた。

 一部では、仁川空港KTXの廃止について「地方の住民に対する移動サービスが低下する」「こんな風に廃止するなら、なぜ税金を無駄につぎ込んだのか」など反発の声も出ている。

チェ・ウォンウ記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい