グルメ番組を規制!? 韓国政府の肥満防止対策案めぐり論戦

 野党・自由韓国党の金秉準(キム・ビョンジュン)非常対策委員長は30日、「国民は愚かではないのに、『モクパン』(グルメ番組や食レポ番組など、食べる様子を見せて、見ている人の食欲をそそる番組)を規制するというのは国家主義的な発想だ。朝鮮時代ではあるまいし、なぜ国がいちいち食べることまで干渉し、市場に介入するのか」と批判した。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で大統領府政策室長や教育副首相を務めた同委員長は18日の就任記者会見でも、「文在寅政権は国家主義的だ」「盧元大統領だったら現政権の政策に拒否権を行使しただろう」などと発言、与党との攻防があった。このため、盧武鉉政権出身の同委員長が、文在寅政権を「国家主義政権」だとして繰り返し批判する「烙印(らくいん)戦略」により、政界で存在感を高めているとの見方もある。

 金秉準委員長は同日、党会議やラジオとのインタビューで、与党を念頭に、「私が『政府・与党は国家主義的性向が非常に強い』と言ったところ、『とんでもない』『枠にはめようとしている』などと言われた。しかし、先週もフランチャイズ店や高速道路休憩所の飲食店の食品原価を公表すると言ったという報道があった。このようなことまで国がすべての原価を公表すると言ったため、街では批判の声がかなり上がっている。それは単に文在寅政権に限ったことではなく長年続けられていることだが、今こそ我々がそれを断ち切る時だ」と語った。野党関係者は「金秉準委員長は近代から現代にかけての王朝・軍事独裁・左派政権とつながる官治経済に反対する見解を持っている。金秉準委員長は『盧武鉉政権は市場を少なくとも尊重はしていたが、文在寅政権は市場を最初から規制したがっている』と考えている」と述べた。

ワン・ソヌ記者
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